経営者が消費者金融を資金調達で使うメリットはあるのか?

 マイナス金利の導入により銀行からの融資が降りやすくなったと言われていますが、融資相談に数ヶ月の期間を要する場合もあります。その間に会社で入用となった時、消費者金融がパッと思い浮かぶ方もいることでしょう。そこで本稿では、経営者が消費者金融を利用するメリットとデメリットをご紹介します。

消費者金融でお金を借りている人はかなり多い


 日銀がマイナス金利を導入して銀行から市場にお金を回させるよう指向していますが、あまりうまくいっているとは言えないようです。

 銀行も商売ですので、貸し倒れのリスクを判別しながらの判断となりますから、これは「当然のこと」と言えるでしょう。

 ならば、ということで、ノンバンク=消費者金融からお金を借りれば良いのでは?と考える経営者の方もいらっしゃいます。

 経営者が消費者金融から借り入れをする際は、どんなメリットとデメリットが生じるのでしょうか?

消費者金融から社長がお金を借りるメリット


 消費者金融とは、簡単に言うと小額、無担保・短期の金銭融資業務で、貸金業者は、「貸金業法」に従い登録が必要となり、登録せずに不正に高金利で貸金業を営んでいる場合は「闇金融」と呼ばれます。

 消費者金融専門にやっている業者もありますが、銀行も消費者金融業務を行っています。キャッシングやカードローンというとイメージしやすいでしょう。

 消費者金融を使うメリットは、なんといってもそのスピードです。

 通常の銀行借り入れでは、申し込みから審査を経て融資実行まで数カ月を要することもざらです。

 また審査の結果断られることもよくあります。

 その点消費者金融は無担保・保証人不要ですので、審査のスピードが速く、また断られるリスクも低いものとなります。

 いきなり資金が必要になった、入金予定日に入金がなく支払期日に間に合わない、などといった場合にうまく活用できるでしょう。

 このように消費者金融は、資金を短期間だけ借りて、一括で返せる目処が立っている場合は使いようがあります。

消費者金融から社長がお金を借りるデメリット


 一方デメリットは次のようなものがあります。

・利率が高い


 消費者金融の利率は年利3~18%です。

 下限金利になるような人はそもそも信用度が高いので、利用する人の多くは10%台と思われます。

 借入金額が低い、あるいは返済期間が短ければ、利息負担は少なくて済みますが、返済のあてもなく借りてしまうと、どんどん総額が増えていってしまいます。

 また毎月一定額を返済するときに低い金額で設定すると、利率が高い分なかなか元本が減らず、長期間返済し続けるような事態に陥る可能性があります。

・他の審査に影響する


 借りたお金を返せるならば、信用保証協会の審査にキズがつくことはありません。

 むしろ短期で貸し借りができるならば、最初のうちは利益率にもよりますが、消費者金融を使うという人も実際にいらっしゃいます。

 とはいえ、一度返せないとなれば、その後の資金調達には大きな影響が出ますし、返済利率が高いのは、やはりデメリットです。

 会社の資金繰りは下手をすると倒産にも直結する重要な要素です。

 メリットデメリットをきちんと把握したうえで“ご利用は計画的に”

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