飛び込み営業をさせている会社は今すぐ営業マンに外出禁止令を出せ!

 貴方のオフィスにも、たまに営業マンがアポなしで飛び込み営業をかけてくることがあると思います。その時、貴方はどう感じますか?好ましく感じる人は少ないはずで、中には飛び込み営業を禁止している会社さんもあることでしょう。なぜ飛び込み営業を皆嫌なのか?それは、飛び込み営業をかけている会社や営業マンが営業のあるステップを軽視しているからです。

飛び込み営業って気合入ってそうだけど売れる?


 今回は「飛び込み営業をさせているなら、今すぐ外出禁止令を出してください」という話をしてみたいと思います。

 何の話をしたいのかというと、営業マンを外にガンガン出しても成約率が伸びない会社と最近知り合いました。

 敏腕の女性コンサルタントとかも付けているのですが、幾ら営業マンを教育しても商品がちっとも売れないんです。

 なぜかと言えば、理由は凄く簡単で、今の時代って飛び込み営業で訪問しても売れないんです。

 直接扉をコンコン叩いても、法人も個人もとにかくモノを買ってくれません。

法人も個人も皆が飛び込み営業を嫌がる時代


 いきなり営業アポなしで訪問される立場に立った時、皆さんはどう感じますか?

 殆どの人が「この忙しい時に何なの?」って思いますよね。いちいち来られても困るから、厳しく対応する場合もありませんか?

 企業によっては、飛び込み営業を門前でお断りしているケースもみかけます。

 個人のお宅を訪問することを考えても、今は条例で訪問販売を禁止している地域があるくらいで、リスクが高すぎます。

 ひどい話だと、マンションの防犯用カメラで撮影されて、それがもとで会社に風評被害が及ぶことさえ起きているんです。

 かたや、飛び込み営業マンが何を考えているかというと、成約なんて関係なしに営業で飛び込んだら「営業をやった」って考えるんです。

 「今日一日で何件まわるの?」

 「30件です!」

 「何件会えたの?」

 「2件です!」

 「成約はゼロ件です!( ー`дー´)キリッ」

 これでも給料で軽く2〜30万円はお金が飛んで消えていきます。

 はっきり言って、お金の無駄でしかありません。

営業はアプローチ(接触・認知)でほぼ決まる


 何が致命的かというと、飛び込み営業をやっている企業(営業マンも含め)は、営業のポイントが決定的に見えていません。

 営業を行う時はどんな場合でも、

  • アプローチ(接触・認知)
  • プレゼンテーション(説明・提案)
  • クロージング(成約)
 
 という3つの段階を経て、お客様に納得して買ってもらう必要があります。

 よく、売れない営業マンに「この3段階で一番大切なのは何段階目ですか?」って聞くと、プレゼンテーションやクロージングだと言われたりします。

 でも、これは大きな間違えで、営業はほぼアプローチで決まります。

 一番最初に会った時に、必要とされている状態で顧客と会うのか?それとも、「いいよ、来ないでくれ!」と思われるのでは、どちらが賢明でしょうか?

 もちろん、必要とされている状態で顧客と会うほうが良いに決まっています。

 その状態を作るには、普段から如何に、DMやチラシ、ウェブを活用して、顧客に対してアプローチ(接触・認知)できているかが重要になるんです。

 アプローチが出来ていて、そこからの営業ならば、

  • アプローチ(顧客の状態:ファン)
  • プレゼンテーション(顧客の状態:ファン)
  • クロージング(顧客の状態:ファン)
 
 ずっと顧客がファンですから、プレゼンテーションもクロージングも、丁寧に実行すれば絶対にうまくいきます。

 対して、アプローチを疎かにすると、

  • アプローチ(顧客の状態:アンチ)
  • プレゼンテーション(顧客の状態:アンチ)
  • クロージング(顧客の状態:アンチ)
 
 下手したら水やおしぼりを投げられるだけです。

 今は情報が溢れている時代ですから、顧客にも選択肢がたくさんあるわけで、そこへ飛び込みのプレゼンテーションをかけても、アンチはアンチにしかなりません。

 もし、社員に飛び込み営業をさせるくらいだったら、顧客に自分たちを認知してもらうツール作りを社内でやらせましょう。


 
(執筆者:島倉大輔)

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