成果をあげる営業研修と成果をあげない営業研修の違い〜キモは制度設計

 これからの時期、営業研修を開催する会社が増えていきます。ただし、営業研修を行う動機が、年度計画に入っている、予算があるから、なんとなく…という会社も多く、このような場合は、営業研修を行わぬほうが得策です。営業研修を行う目的は、会社の課題を解決し結果を出すことであり、これを実現するには、研修で得た知識やスキルを実務に生かす制度設計が初期時点で必要だからです。

開かぬほうが良い営業研修〜3つのパターン


 5月に入り、これから営業研修を行なわれる会社さんが増えることでしょう。

 中でもここ最近は、自社内で研修の実施される企業さんが、増えていることを肌で感じ、企業統計的にも、ここ数年やはり増加傾向にあるようです。

 しかし、営業研修のご相談をいただいて、実施目的をお聞きした際に、そもそも研修を実施する動機が曖昧で、「これは実施しないほうが良いのでは?」と感じるパターンがあります。

 それは、
  • ・年度計画で入っているので・・・
  • ・予算が余ったので・・・
  • ・なんとなくやっておいた方がいいと思うので・・・
 
 という3つのパターンです。

 こういった動機でしたら、はっきり言えば、営業研修はおやめになられた方がいいと思います。

営業研修の目的は会社の課題を解決し結果を出すこと


 そもそも、営業研修は実施することが目的ではなく、結果に結び付けることを目的とするものです。

 結果とは、売上の向上であり、シェアアップの向上、強いては会社の業績向上につながることを指します。

 会社の業績向上という目的に対して、現在の営業にどんな課題があるのかを把握し、この課題を解決する手段として、営業研修を実施する意味があり、その営業研修のコンテンツそのものが、その会社の営業課題を解決するものなのかどうかという検証が必要です。

 また、営業研修のコンテンツは、会社の営業課題を解決するために、以下のような手順を経てアウトプットされる必要があります。

  • 営業研修の目的の明確化
  • 営業課題の抽出
  • 最適コンテンツの検証

 このステップを踏まない限り、営業研修は意味のあるものとなりません。

結果を出すには研修で得た知識やスキルを実務に生かす制度設計が必要


 更に、研修を意味あるものとするためには、研修の設計をしっかりと事前に行う必要があります。

 と言いますのも、研修をすれば結果が得られるわけではなく、研修で得た知識やスキルは現場で活用しない限り、経験値になりません。

 現場で使わない限り習慣にならず、結果につながらないのです。

 ということは研修後の現場で、いつ、何を、どのように実践するのかを、ある程度の強制力を持って計画しておかなければなりません。

 そういったストーリーがある研修が結果を生むのです。

 そのため、研修の設計には、
  • ・研修前に経営の基本方針として策定すべき事
  • ・研修の中で織り込んでおくべき内容
  • ・研修後に実践する計画
 の3点が含まれていることが必須条件です。

 もしもこれから営業研修を検討しているならば、効果のある営業研修にするためにも、ぜひストーリーのある営業研修の設計から始めてみてはいかがでしょうか?(執筆者:着実に売上を上げる営業変革!)

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