超二極化時代の生き残り戦略は「高いものをもっと高く販売する」こと

 時代は二極化どころか超二極化の様相を呈しています。商品・サービスの販売を今以上に伸ばし、2極の生き残り側へ付くためには、「高いものを更に高く売る」「安いものを更に安く売る」の2戦略しかありません。このうち、小さな会社が取るべき戦略は、「高いものを更に高く売る」こと。どうしたら、高いものを更に高く売れるのか?考えてみましょう。

二極化ではなく超二極化が起きているのが現実


 今日は、超二極化時代の中でどう生き残るか?というテーマで話します。

 今の時代、私は二極化ではなくて超二極化の時代だと思っています。儲かっている人は更に儲かり、貧乏な人は更に貧乏になっていく世の中だと。

 勝ち組は更に勝ち組となり、負け組は更に負け組になっている、これが現実に起きていることではないでしょうか。

 ファーストリテイリングの柳井さんも、これからの時代は、300万円もらえず100万円しかもらえない人と、1億円もらえる人に、残念ながら別れていくだろうとおっしゃってましたよね。

 どうやって私達はこの時代にビジネスで勝ち残っていけばよいのでしょうか?

小さな会社の生き残り戦略は「高いものを更に高く売る」こと


 1億円側に着く戦略ってどんなビジネス?って考えた時に、答えは凄くシンプルです。

 「高いものを更に高く売る」「安いものを更に安く売る」という、2つの考え方でどちらかを実行するしかないんですね。

 一番やっちゃいけないのが、中途半端なものを中途半端な値段で売ること。これをやっちゃうと間違えなく淘汰されるんです。

 じゃあ、先程の「高いものを更に高く売る」「安いものを更に安く売る」に戻って考えてみると、「安いものを更に安く売る」、これは小さな会社の取るべき戦略ではありません。

 少なくとも、いきなり行うと危険です。

 「安いものを更に安く売る」のは大手の戦略であって、競合が多く体力勝負になってくるので、資本力を武器に攻勢をかけないと絶対に負けます。

 つまり、この超二極化時代に中小零細企業の側につく私達が取るべき戦略は、「高いものを更に高く売る」ことです。

今あるものを高くするのではなくハイグレード化したものを高く売る


 そうは言っても、いきなり高くしろって言われても無理だよ!って、殆どの方が思われることでしょう。

 たとえば、今1万円で売っている商品を、今日から3万円で販売しろって言われたら、皆さん「無理っ!」って思うはずで、これは至極当然のことなんです。

 どうしたら良いのかというと、1万円の商品はそのまま1万円で残し、新たにハイグレードな3万円の商品を作っていけば良いんです。

 1万円の商品にAという1つの機能しかないならば、3万円の商品にはA・B・C・Dという4つの機能をつける、といった具合に商品やサービスのハイグレード版を作ります。

 今まで、5千円、1万円の商品しかなかったならば、更に上の3万円の商品を作って、簡単に言うと松・竹・梅の価格設定にしてしまいましょう。

売れ筋の商品をハイグレード化して更に高く売ろう


 この戦略の何が良いかと言うと、今まで1万円で売れていたものはそのまま販売するので、既存客との取引による売上を落とすリスクが無いことです。

 更に、ハイグレード商品を新たに販売することで、新たにもっとお金を持っている顧客層を開拓して、売上をプラスオンすることが可能になります。

 この際に大事なのは、もともと売れている看板商品で、これを実行することです。

 良い例が、ヘパリーゼですよ。あれって、一番最初に出たヘパリーゼが売れるとわかったら、その後はどんどんハイグレード化させていますよね。

 200円前後で販売していた初期のヘパリーゼをどんどんハイグレード化して、W、W-HYPER、プレミアム、そして今はキングが1本約1,200円で販売されています。

 でも、欲しい人は絶対に買います。キングのオルチニン含有量凄いなって、喜んで買ってくれるんです。

 ここで気がつくこと、それは基本的に値下げがないことです。キングの1,200円に比べたら、プレミアムの500円が安く感じますからね。

 ぜひ、超二極化時代に生き残るヒントとして、「高いものを更に高く売る」という戦略のもとで、今の売れ筋商品を更にハイグレード化させることを検討してみてください。


 
(執筆者:島倉大輔)

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