ビジネスを究め「時間管理」ができている経営者になるために〜3つのヒント
失うと二度と取り戻せないのに喪失感を抱きにくい私達にとって、一番大切な資産があります。それは「時間」です。特に、ビジネスオーナーにとって、お金を取り戻すことはできても、時間は取り戻すことができないものであり、時間の使い方でビジネスが大きく変わります。どうすれば生産的で周囲に好影響を与える時間の使い方を実現できるのでしょうか。3つのヒントをご紹介します。
人は何かを得る時より何かを失う時に感情が揺れる
たとえば、あなたが1万円を誰かからプレゼントされたらどうでしょうか?嬉しいですよね。
でも、不注意で1万円を失ったらどうでしょうか?めちゃくちゃ悔しいし、悲しいですよね。
1万円を得る時、1万円を失った時、あなたはどちらのほうが、気持ちがグラグラと揺れるでしょうか?
実は人間は、自分が持っているモノを無くした時のほうが、ずっと感情にマイナスの尾をつけてしまうんですね。
「人は得ることより、失うことに大きく感情を揺さぶられる」ことは、多くの実験によって明らかにされています。
失うと二度と取り戻せないのに喪失感を抱きにくい「時間」という資産
ここからが本筋なのですが、私達にとって一番大切な資産にも関わらず、失うことに対して喪失感を抱きにくいものがあります。
失ったことに気が付かず、気がついたときには、二度と取り戻すことができない資産。それは、時間です。
残念なことに、多くの人は最も大切な資産である「時間」を失っても、お金のように目に見えないので、失う痛みを培いにくいところがあります。
たとえば、1日に1万円の価値があって、あなたには100万円が渡されている。要は寿命100歳まで生きられたとしましょう。
時の流れが1日=1万円で換算された時、毎日1万円ずつあなたの手元から消えていくとしたらどうでしょう?
「時を止めてくれ!」「時よ止まれ!」そう願うはずでしょう。にも関わらず、私達は時間を有効活用せず、無駄な行動に走ってしまいます。
特に、僕たちのようなビジネスオーナーにとって、お金を取り戻すことはできても、時間は取り戻すことができないもの。
僕たちビジネスオーナーの時間の使い方は、ビジネスやマーケティングの行方はおろか、人生の豊かさをも決めてしまいます。
生産的で、周囲に良い影響を与える時間の使い方を、どうやって実践すればよいのでしょうか?
ビジネスを究め「時間管理」ができている経営者になるために〜3つのヒント
ここからは、良い時間の使い方について、僕が独自で実践している、「時間管理」の実践術を3つご紹介します。
1)ブロックする
取引先にも家族などの人、時間、場所、業務を完全にブロックし、誰にも邪魔されない時間と場所をあなたの周りに作りましょう。
誰にも邪魔されない時間と場所であなたがやるべきこと、それは経営の重要な意思決定を行い、マーケティング戦略を練ることです。
経営の意思決定ができるのはたった一人、あなただけ。あなたは100%それに従事する時間を持つ必要があります。
2)迷い続けない
ファーストチェス理論という理論をご存知ですか?
チェスの最初の一手は、5分悩んでも、30分悩んでも、その80%以上が同じ手にしかならないことを示す理論です。
ビジネスも同じで、迷ったところで誰にもわからないことのほうが多いですよね。だから、やって結果を知ればよいのです。
沢山やってみて、前のめりに多くの失敗を経験しましょう。迷い続けることで生まれるのは、何もしないことを選択したという現実と空っぽの財布だけです。
3)テンプレートにする
テンプレートにするのは、何も文書やデザインだけではありません。あなたの行動を最速化するため、あらゆるものをテンプレート化してほしいのです。
試しに自分の行動を数日間レコードしてみてください。おそらく、どの時間に何をやっているかは、80%程度テンプレート化して実行できるはずです。
お客様への問い合わせ対応のテンプレート、クレームを解決するテンプレート、思考のテンプレートなど、あらゆるものをテンプレート化し、あれやこれやと無駄なことに時間を使わないようにしましょう。
そうすると、生産的なことに時間を使えるようになるはずです。迷う時間を減らし、自分ひとりで意思決定を行う時間が生まれるはずです。
あなた自身の最適な時間の使い方をぜひ見つけてくださいね。
(執筆者:高橋 伸夫)