ブラジル・リオデジャネイロ　オリンピック開催

2016年8月現在、
いろいろな問題が指摘されている中、ついにブラジル・リオデジャネイロが開催されました。

オリンピックの開催は今まで例外なく、
開催国の経済景気の上昇を促していました。

大きな原因のひとつは、雇用需要を前倒しして獲得することができるからです。例えばスタジアム・ホテルの建設など、オリンピックの開催に備えた雇用が増え、それによって経済が回ることにあります。

しかし、今回のブラジル・リオデジャネイロのオリンピックは異質です。

ワールドカップの前あたりから状況は一変しています。
経済は停滞し、治安は悪化し、政治は混迷を極めています。
ワールドカップの前には反対のデモや集会も開かれました。
心配された施設整備はなんとか間に合う予定ですが、その他の条件はワールドカップの時よりもさらに悪化しています。

本来、オリンピック景気に沸くはずが、経済はマイナス成長を記録。
これは今までで唯一の現象と言えます。

ブラジル経済は、この２年、急速に悪化しました。ブラジルが力強い経済成長を続けてきた原動力は、豊富な鉱物資源や農産物の輸出でした。しかし、最大の貿易相手国の中国の景気が減速したことで、輸出量が減ったばかりでなく、資源の価格も低迷し、ブラジルにとって利益が大きく減ったと、専門家は指摘します。


ブラジルの経済事情は深刻に悪化しています。

ただでさえ貧富の差が大きかった国が景気を落としてしまえば、労働者階級の反発は必死です。

治安の悪さが騒がれていますが、今回の経済のマイナス成長はそれを助長させてしまったと言えるでしょう。
大きな事件がない事を祈るばかりです。