素敵なケアマネージャーに出会うコツ

介護施設でのご家族からの相談を受けていると

「担当のケアマネージャーさんが何もしてくれないし、なかなか連絡もとれないのでこちらに聞いてみようと思って…」
と相談に来られるご家族がいらっしゃいます。

こちらからケアマネージャーさんにご家族の要望をお伝えしても、その時ばかりの返事で要望が解決されることなく日ばかりが流れているケースはよくあるものです。

ケアマネージャーからみれば一緒に生活をしているわけではないので問題点が解消されなくても支障は感じることはないのでしょう。

しかし、ご家族やご本人からすれば1日も早く解決して欲しいからこそ連絡してくるのですから、ご本人の立場に立ってすぐに対策に動いて欲しいものです。

このようなケースはよくあっては困るのですが残念ながら少なくないといった現状です。

では初めて利用する介護保険で良いケアマネージャーを選ぶにはどうしたら良いのでしょうか。

今回は良いケアマネージャーの見分け方について少しお伝えしたいと思います。


担当のケアマネージャーは選べる?


担当してくれるケアマネージャーは原則選ぶことはできます。

しかし初めて介護保険を利用する場合は、ケアマネージャーの良し悪しや事業所の評判などはわかりませんね。

ケアマネージャーは自分の生活環境や性格をよく把握してくれて様々な介護サービスの手配をしてくれます。

ケアマネージャーの仕事内容から、かなり生活に介入してくることになりますし、ご本人が遠慮なく要望は伝えることができるような信頼関係を築くことも大切な役割になっています。

ケアマネージャーにも得て不得手の分野がありますし、ご本人やご家族との相性もあるでしょう。近所の評判が良いケアマネージャーを担当につけてもらったところで、自分と相性が良いとは限りません。

このように、「良いケアマネージャーを選ぶ」という線引きは非常に難しいのが実際のところです。

介護サービスの関係者などに知り合いもなく検討もつかないといったご家族も多いと思います。

わからないにしても、どんな人が担当になるのか不安の方は担当が決まる前に女性か男性か、経験の有無などある程度の理想を伝えておくこともおすすめです。


ケアマネージャーはかえられる


担当になったケアマネージャーとの折り合いがうまくあわなかった場合には別のケアマネージャーにかえることができます。

またケアマネージャーが所属している事業所が対応が悪いなど良くない場合にも、事業所をかえることができます。ケアマネージャーを変更を希望している方や変更をする方は意外に多いのも現状ですので覚えておくと安心ですね。

また事業所のケアマネージャーの異動や退職により、希望していなくてもケアマネージャーが変更になる場合もあります。この場合は事前に相談にきてくれるので変更を考えていた場合には良いきっかけになりますね。

しかし信頼関係もできていてお気に入りのケアマネージャーさんだった場合には悲しいお別れとなります。そのような時は次の担当も同じようなケアマネージャーさんが良いと希望を伝えておくのも大切です。


利用者同士の情報交換も良いものさしになる


ご家族にとっては、初めて担当になったケアマネージャーの仕事ぶりが基本になります。

介護保険を利用しているご近所さんとの世間話や介護職員との会話から「うちのケアマネージャーはそんなことまでしてくれないわ」と気づくことがあります。

いくつかの介護サービスを利用している場合にはそれぞれの介護サービスの介護職員がご本人の様子を共有しています。その中心にケアマネージャーがいます。

介護サービスと介護サービスをつないでいるのもケアマネージャーです。この連携が上手くとれているかもケアマネージャーの力量といえます。


良いケアマネージャー像



ケアプランの主体はご利用者とご家族にあると理解している。


在宅での介護をすすめるにあたり、ご家族の協力は大変有効になります。ご家族を理解し、負担軽減をしながらご家族の協力を上手に取り入れてくれるケアプランは結果的に介護費用の節約につながります。

介護サービスを利用する前に、見学や体験参加の予定を組んでくれる。


介護サービスの事業所がかわれば介護職員や勝手もかわります。環境が変わることは高齢者にとっては思いのほか負担が大きいものです。

このような点も考慮して、デイケアやデイサービスなどは体験で参加してみたり、ショートステイなどは実際に施設に見学に行ってみるなどの提案ができる人は信頼できるといえます。

ご本人やご家族が相談しやすい。


高齢者は「お世話になっているから」と遠慮しがちの方が実に多く不具合を感じていても本音を言わずに我慢されてしまうことも少なくありません。

そのあたりも察してケアマネージャーの方からアプローチして本音を引き出してくれる、または本音を聞き出そうとご本人やご家族の話をよく聞いてくれる人は信頼できますね。

よろしくないケアマネージャー像
・利用者の話をあまり聞かない
・利用者の希望は聞くがアドバイスがない
・要望を出しても自分のプランを貫く
・自分の事業所の関係している介護サービスを中心に提案する。
・地域のサービスや情報に詳しくない
・利用している介護サービスとの間で食い違いが起こる、又は希望が伝わらない
上記に当てはまるようなケアマネージャーの場合は、変更を考えるものさしとして参考にしていただけたらと思います。

介護に関する困ったをなんでも相談にいきましょう。あなたの街の地域包括支援センターの窓口はいつでも待っていることを思い出して。(執筆者:佐々木 政子)

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