FOMOとは?SNSと距離をおき生産性向上

「FOMO」とはソーシャルメディア(Facebookやライン)のチェックを行わないと、気分が落ち着かず精神的に不安定な状態に陥る症状を表しており、ソーシャル依存症とも言われる。自分はまさかそのような状態にいないと思っていても、初期症状にいる人は非常に多い。どのようにFOMOを初期段階で防げるか4つの具体先を提示する。

「FOMO」とはどんな意味を持つ言葉か?


 読者の皆様は「FOMO(フォーモー)」という言葉をご存知だろうか?
 
 「FOMO」とは「fear of missing out」という英句の略称であり、日本語に訳すと「取り残される不安」という意味を持つ。具体的には、ソーシャルメディアのチェックを行わないと、気分が落ち着かず精神的に不安定な状態に陥る症状を表しており、ソーシャル依存症とも言われる。

 16~35歳くらいの世代を中心に起こっており、極端な場合、数十秒~数分ごとにモバイル端末やパソコンをチェックできない状態にいると、ストレス症状が起きたり日常生活に支障を来すこともあるようだ。

 SNSを否定することはしない。なぜならSNSは有用な情報を入手したり、会えない人と感動を共有するために有用な手段だからだ。SNSはアルコールと同じで、適正量を守れば楽しみとなり、自分の必要とする量以上に浴びれば、アルコール依存症と同じ状態に貴方を変える。向き合い方が大事なのだ。

 ビジネスの領域に話を広げると、業績がSNSの閲覧に直結した事業でもない限り、業務時間内にSNSを頻繁にチェックすれば業務は間違えなく不効率になる。

 FOMO(予備群含め)にならないためにはどうしたらよいだろうか?

FOMO(フォーモー)を防ぐ4つの具体方法


1)自分がFOMO初期患者になっていないか把握する


 以下の症状があれば貴方は立派な「FOMO」の初期患者かもしれない。
  • Lineの「既読」有無、「既読」スルー、Facebookの「いいね!」数が絶えず気になる。
  • 自分がSNSやグループ内でどんなことを言われているか気になる。
  • メッセージが頻繁に自分のところに来ないと不安になる。
  • SNSで自分の投稿に対して、意にそぐわない返信があると他人にどう見られるか気になる
  • つきあいのために嫌な人でも我慢して友達リクエストを承認してしまう
  • 自分のリアルな生活以上にわざと見栄を張った投稿をしてしまう。
  • 昔からの友人が自分以上に成功した状態である投稿を見て凹んでしまう。
 アルコール依存症と同じで、自分が依存状態になりかけていないか否かを早期に判断することで、具体的な対応策が打ちやすくなる。もし該当するなら以下3つの策を講じよう。

2)SNSで失う時間を具体的に計算してみる


 自分が1日あたりSNSを見るのに費やす時間を計算しよう。アプリ形式、ウェブブラウザ含め、今までどおり閲覧したうえで時間をアバウトに弾き出すと、SNSで自分が如何に時間をムダに消費しているかがわかる。SNSに没頭した時間を利用すれば、他にどんなことができたかもその際に考えよう。過ぎた時間は戻らないが、これからの時間をどう利用するかは、貴方の自由な選択に委ねられる。

3)SNSを見る時間に制約をかけて習慣にしてしまう


 FOMOの状態は依存性であり、習慣からはじまっている。完全に断ってしまうことも可能だが、それは現代社会において現実的ではない。業務時間内は、SNSを見ることを禁止するルールを自分で作ったり、見る時間を休憩時間のみに縛ってしまう習慣を自分で設定しよう。2)で把握した時間と比較することで、自分の適正閲覧時間を客観的に決めることが重要だ。

4)原因となるストレスを解消する方法を考え実践しよう


 FOMOになる原因は、SNSへの依存心であり、依存心はアルコール依存性の場合と同じで、自分の抱えるストレスに起因する。自分が持つストレスを把握し、どうしたら解消できるか考えよう。友人とリアルで会う時間を増やす、没頭できる趣味を持つ、何も考えずに過ごせる時間を増やす、などやり方は人様々だ。まずは何かストレスを抱えていないか、自分自身へもう一度問いかけてみよう。

空いた時間は貴方の業務を効率化させる


 例えば1日に3時間をSNSの閲覧やコミュニケーションに利用していたとして、1時間短縮することで、一週間あれば5〜7時間を他のことに利用できる。

 一ヶ月を20営業日で考えれば、20時間〜30時間近くの時間が浮く。今までよりも帰る時間が早くなったり、人に会う時間が増えてビジネスチャンスが広がるかもしれない。

 FOMOにならないための事前予防策を打ち、自分主体の時間を過ごそう。

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