好きなことで起業したいけど何が好きか分からぬ人に「効く」陰陽五行論

 起業したいと意気込んでいるものの、何をしたら良いかわからない、挙句の果てに「自分が何を好きかわからなくなった」「好きなものってどうやったら見つかるの?」という心の迷宮に嵌り込む起業家予備軍は多いようです。陰陽五行論は、好きが見つからない人が何をするべきかを教えてくれます。

独立したいけど何の仕事がしたいかわからない


 人の数だけ幸せの定義にも色々あると思うのですが、私にとっての幸せとは、至って単純明快なものです。

好きなことが見つかって、それをとことんやることができて、それによって人の役に立つことができる
 これさえできれば、幸せだと思うのです。

 私のところに相談に来られる方で、「独立起業したいけれど、何をしたらいいかわからない」という悩みを持っている方に、

  「好きなことは何ですか?」

 とお尋ねすると、

  「うーん、◯◯と◯◯が好きだけど、それをとことんやりたいと言う程には好きではない」

 とか、

  「特にこれと言って、すごく好きなものはない」

 と答える方がいらっしゃいます。

 最後には、

  「自分が何が好きなのか、分からなくなりました」

 とか、

  「好きなものってどうやったら探せますか?」

 と聞かれることさえあります(笑)

 気持ちは、よくわかります。というのも、実は、私も昔はそうだったからです。

 色々なものを、そこそこ好きだけれど、特にこれがとても好き、というものを決められないのは、起業前の典型的な悩みなのです。

 そこで今日は陰陽五行論に沿って、この悩みとどう向き合えば良いかを考えてみましょう。

陰陽五行論で「好きなものがわからない」を解決


 「好き」とか、「楽しい」というエネルギーは、陰陽五行論では「火」のエネルギーとして表されます。

 また、火のエネルギーを強めるのは、「木」のエネルギーです。燃えている火に木を加えると、火が大きくなることに由来しています。

 この「木」のエネルギーを言葉で表すと、「実践」と「継続」になります。

 木は種から芽を出して、葉が出て、花が咲いて、実がなって、種を落とすというプロセスを、愚直なまでに「実践」して「継続」します。

 例えば、アサガオに向かって「もうやめよう」と言っても、アサガオはひたすら生き続けます(笑)。

 つまり、好きなもの(火)が見つからない時には、実践・継続(木)すること、「ちょっと好き」というものでも何でもいいので、やり続けることが重要です。

 考えてみれば、赤ん坊は生まれた瞬間はまっさらで無垢な状態にあります。

 人は最初から、「僕は◯◯が好き」と決めて生まれてきたのではありません。
  • 何かのきっかけで何かに出会い
  • ちょっと興味をもって、それをやってみて、おもしろくなって
  • それをやり続けて、さらに色々知ることになり、最初よりも、うまくできるようになる
  • 面白すぎて夢中になる
 このような過程を経て、「好きなもの」は決まっていきます。

やり続けなければ答えは何一つ見つからない


 もし現在、夢中になれるほど好きなものが無くても、何でもいいからやり続ければ、やがて貴方はそれを好きになっていきます。

 もちろん、やり続けて、やり続けて、やり続けていって、ひょっとしたら、最初にやっていたことと違うことが好きになる場合もあり得ます。

 でもそれは、やり続けているうちに、本当に自分に合った、自分らしいものを好きになることができたということです。

 火を燃やすために木が必要なように、やりたいことを見つけるためには、目の前にあることの実践と継続が必要なのです。(執筆者:篠田法正(しのだほうせい))

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