日本一の個人投資家も社長!経営者が株式投資をする6つのメリット

 昔、日本一の個人投資家と呼ばれていた、故・竹田和平さんが「たまごボーロ」で有名な竹田製菓の経営者だったことは有名な話です。経営者の多くが今でも実際に株式投資にメリットを感じて、資産運用の1手段として活用しています。そこで本稿は、経営者が株式投資を行う6つのメリットをご紹介したいと思います。

株式運用で資産形成する経営者は意外に多い


 経営者の中には、株式投資、不動産投資、FXなど、様々な資金運用を考えていらっしゃる方、または、実際に運用されている方も多いと思います。

 実際、私達のお客様でも経営者の方は非常に多くいらっしゃって、あまり大っぴらには言うと…というところはありますが、本業以上に堅く利益を得る運用者もいらっしゃいます。

 昔、日本一の個人投資家と呼ばれていた、故・竹田和平さんも「たまごボーロ」で有名な竹田製菓を経営していたことは有名ですよね。

 なぜ、多くの経営者がこれほど株式投資を行うのでしょうか?

 それは株式投資が、資産運用の中でも比較的小規模から始められて、多くのメリットを得られる手段だからです。

 そこで今日は、経営者の皆様が株式投資を行う6つのメリットをご紹介したいと思います。

経営者が株式投資をする6つのメリットとは?


メリット1)換金性の良さ


 一部の例外を除き、株式はマーケットが開いている間はいつでも売買が可能です。

 著しく流動性の低い銘柄や、ストップ高、ストップ安で貼りついている時などの例外を除けば、概ね時価付近で売ることができます。

 換金についても、売買が成立した約定日から起算して4営業日目が受渡日となるなど、不動産投資などに比べて急な出費にも対応しやすいことが大きな魅力の一つです。

 また、銘柄によって売買単位が異なりますが、100株単位の株を1000株保有していた場合、持ち株のうち100株だけ売るなど、小分けにして売ることができるのも、換金しやすい要素の一つでしょう。

メリット2)経営に役立つ知識が増える


 株式投資をするためには経済情報や企業情報を収集することが必要になります。

 勿論、そのようなことを調べずに機械的な売買をする手法もありますが、株式投資を始めると、車窓に流れる企業の工場や看板に敏感に反応してしまうようになる方も少なくありません。。

 新商品やヒット商品等を意識することで、実際の経営に役立つこともあります。

メリット3)会計に強くなる


 決算短信を読み解くことにより、企業会計に明るくなります。

 売上高からコストを差し引いた、いわゆる本業の利益を示す「営業利益」と、利息などの営業外収益・営業外費用を引いた「経常利益」といった利益の違いや、在庫、棚卸といった資産の考え方など、企業の会計に強くなると、自社の決算を作成するときにとても役に立ちます。

 また、こういった知識を得ることで、黒字倒産のようなリスクを未然に防ぐ思考が備わります。

メリット4)社会情勢に強くなる


 世界経済の流れや、社会問題、グローバルなお金の流れを意識することで、どういった業種が儲かっているのかなどがわかり、本業に役立ちます。

メリット5)401K導入により節税効果が期待できる


 今年から401K(個人型確定拠出年金:以下、iDeCo(イデコ))は、多くの人に利用されやすいよう、加入対象が大幅に拡大しました。

 iDeCoは、株式投資を通じて、引退後に備えた資産運用と節税を実現することが可能な、今の日本では稀に見る良い制度です。

 ただし、iDeCoを導入するだけでは効果は限定的です。実際の運用を身に着ければ、将来の受け取り年金を増やす機会が拡がります。

メリット6)源泉分離課税だけですべての税負担が完了する


 株式投資以外の所得は、年間所得と合算されて計算されるものがほとんどですが、株式投資は他の所得に関係なく源泉分離課税20%で完結します。

 株式投資で資産を殖やす経営者の多くは、この税率に魅力を感じて投資しています。

 また、源泉分離を選択していても、年間の損益がマイナスになった場合、申告分離に変更して確定申告すれば損金を翌年以降の益金と3年間繰越控除ができます。

資産運用面に加えてナレッジのメリット大きい


 いかがでしょうか?

 株式投資には、資産運用面のメリットはもちろん、投資することによって得られるナレッジ面で多くのメリットがあります。

 最後に補足ですが、上記でご紹介した株式投資のメリットは、法人口座ではなく経営者個人の口座での株式投資を前提としたものです。

 法人名義での口座の場合、損益は法人税の対象となり、税率が高くなる一方、損益通算が出来るなど、税法上のメリット・デメリットがありますのでご注意ください。

 法人口座については、またの機会に解説いたします。(執筆者:藤ノ井 俊樹)

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