お客様が値下げをせがむのは誰のせい?値引きを防ぐため今すぐ始めるべきこと

 リアルビジネスをやっていると、値引き要求が宿命、値引きが業界の文化、というような業界を見る場面があります。お客様が値引き要求をしてくる理由は基本的に、商品・サービスの差別化を提示できていない、ライバルと同じ売り方をやっている、など全て自分達に責任があります。値引き文化に苦しんでいる企業が今すぐ始めるべきこととは?

どうすれば値引き要求を受けなくて済むようになるのか?


 今回は値引き要求にどう対処するべきか?というテーマでお届けしたいと思います。

 特に、リアルビジネスをやってると値引き要求が宿命みたいな業界もあります。

 値引きが業界の文化みたいな業界もありますよね。

 購買力のある人が、「これだけ買うから〜円でどや〜!他にこんな条件ないやろ〜!」みたいな。

 私から言わせると、付き合うほどに貧乏神がよってくるんで、そういう会社とは絶対に付き合わないんですけれども。

 わかりやすいところでいくと、リフォーム業界みたいな業界は、お客様が値引き要求するのが当たり前です。

 ただ、私のコンサルティング先では、この業界に属する会社であっても、ビジネスのやり方を変えたら値引き要求を受けず、利益が出るようになった場合があります。

お客様による値引き要求の原因は全て自分達の売り方にある


 どうやったら、値引き要求を受けずに済むようになるかを考えるには、まず「なぜ値引きが起こるのか?」について考える必要があります。

 値下げが起こる理由は基本的に、
  • ライバルと同じ商品・サービスを扱っている
  • ライバルと同じ売り方をしたり、同じような販売チャネル(場所)を使ってる
 この2つに集約されます。

 この2つのどちらかをやっているから、お客様の立場からしても購入するかしないかの意思決定は、「幾ら値引きできるか?」しか無くなるわけです。

「うちのお客様は値引きばっかりして困る」って言うんですけれども、それはお客様の選択肢を自分が狭めているのが原因であって、悪いのは値引き交渉しか選択肢を与えてない「売る側」なんです。

 じゃあ、どうするかというと、値引きされる理由を言われないように、
  • ライバルと違う商品・サービスを扱う
  • ライバルと違う売り方や販売チャネルを使う
 をやっていくことになります。

 ただ、ここで間違えがちなのが、商品やサービスを抜本的に変えようとしがちなんです。

 やるべきことは、これまで扱ってきた商品やサービスの「見せ方」と「売り方」を変えることです。

劇的な変化をいきなり起こすのではなく数多くの「見せ方」と「売り方」を試してみる


 変えると言っても、劇的な変化は必要なくて、和風だけのメニューだったのに洋風メニューも加えて見る、顧客を法人から個人へ広げて移行する、売る場所をリアルからネットへ徐々にシフトさせていく。そんな具合で良いんです。

 なんだ、そんなことか!っていう人もいるんですけれども、わかっていてもやってない社長のほうが多いです。

 変える時は、「このやり方だっ!」と決めてかかるより、数多くの「見せ方」と「売り方」を試してみて、自分達が一番イケると感じたやり方にフォーカスしていきます。

 先程のリフォーム会社さんの例で言えば、この方達はシニア層にターゲットを絞ったリフォームにマーケットを絞り、その人達に届く場所に広告を打ち、その地域でライバルに圧倒的な差を付けるリフォーム会社になりました。

 私もコンサルタントとして現在は年収億単位となりましたが、駆け出しの時期には人と「見せ方」「売り方」を徹底的に違えることから始めました。

 びっくりする方もいるかもしれませんが、みんなが「ネットだ!」と騒ぎ始めた頃、私が一番力を入れていたのはFAXです。

 みんながホームページで「コンテンツイズキング」と言っている時に、誰もやっていないYouTubeを始めました。

 今までの形から見せ方やターゲットや売り方を変えるのって、みんなが変な目で見て悪口とか言いますし、最初はやり方もわからなくて勇気がいるんですけれども、値下げを防ぎたいなら、ライバルと別の道を行く以外に打開策はありません。


 
(執筆者:島倉大輔)

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