見込み客に売れる広告を作りたいなら「?」からメッセージを始めよう

 「△△より☓☓のご案内 Aコース◯◯円 Bコース◯◯円 Cコース◯◯円 お申込みはこちらから」よく見かけるデータが羅列された広告メッセージです。でも、これは売れるメッセージではありません。なぜなら、顧客目線が無い、売り手目線の押し付けメッセージだからです。広告は会話です。会話は質問から始まります。ではどのように質問すれば良いのでしょうか?

僕たちは皆、無意識にデータが羅列された広告を作る傾向を持つ


 男にはデータを売れ 女にはイメージを売れ

 これは広告業界でよく使われる格言で、男性と女性で広告メッセージの受け取り方が変わることを伝えるものです。

 ところが、イメージを非常に大切にする女性までもが、実際に自分で女性向けの広告を作ると、データをずらずらと並べてしまう傾向があるんですよね。

 というのも、昨日、たまたまチラシに関する相談を受けたのは3人。全て女性の担当者さんだったのですが、みんな同じようなメッセージを作ってきたんですね。

 たとえば、「△△より☓☓のご案内 Aコース◯◯円 Bコース◯◯円 Cコース◯◯円 お申込みはこちらから」

 皆さんは、この広告のどこがいけないと思いますか?

データが羅列された広告では売れない理由は?


 先に上げた広告。よく目にするメッセージですが、残念ながら、これはセールスメッセージになっていません。

 その理由は以下の通り。
  • 誰に読んでほしいのかわからない
  • どんな価値があるのかわからない
  • なぜ今買ったほうが良いのかわからない
 商品のスペックを並べているだけのメッセージは広告ではありません。商品規格説明書です。

 買いたくなるか?買いたくなりません。

 では、なぜ僕たちは無意識のうちに、広告にデータをずらずらと並べてしまうのでしょうか?

 その理由は、自分が売りたいから。

 売りたいから、広告のスタートを、いきなり商品、いきなりお店の名前から始めてしまいます。

  「△△より☓☓のご案内 Aコース◯◯円 Bコース◯◯円 Cコース◯◯円 お申込みはこちらから」

 これ、誰の都合でしょうか?お客様の都合でしょうか?いいえ、違います。売る側の都合です。

広告は「会話」コミュニケーションは質問から始まる


 広告というのは「会話」です。見込み客とのコミュニケーションです。

 たとえば、知人や友人との会話は何から始めるでしょうか?

  「久しぶり!元気だった?」「ねぇねぇ、ランチどこに行こうか?ここ行ってみない?」

 会話というのは多くの場合、このような質問から始まっているはずです。相手に対する声がけから始まっています。

 これは広告も同じで、質問からスタートすることは、非常に有効な手段です。簡単な例はこれ。

  「しつこい肩こり我慢していませんか?」

  「この夏水着で勝負したいあなたへ たった2週間でほっそり足が手に入るダイエットプログラムに興味はありませんか?」

 いずれも一文もしくはたった二行ですが、広告の受取り手に、
  • 誰に読んでほしいのかわかる
  • どんな価値があるのかわかる
  • なぜ今買ったほうが良いのかわかる
 という状況を作ります。

 質問には「勝手に質問に対する答えを考える」脳のスイッチを入れる力があります。

 質問に答えることで、広告の受取り手(見込み客)のメリットやニーズを喚起すれば、彼らは商品説明を聞いてくれるようになります。

 広告を作るのがはじめての人ほど、データから始めるワナにはまってしまいます。

 商売の原則は、「相手に喜んでもらって、適正な対価を払ってもらう」ですよね。広告も全く同じだということを忘れないでください。


 
(執筆者:高橋 伸夫)

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