【ドラクエで考える】資格は「馬鹿じゃない」という証明くらいでしか役立たない

 公認会計士、弁護士、税理士の資格を取っていたら…「お勉強できない馬鹿ではないだろうな」くらいには思われるかもしれません。しかし、それ以上でもそれ以下でもないのではないでしょうか?というのも、ビジネスの世界において大事なのは、今持っている武器よりもこれからの可能性です。肩書を意識しすぎること無く他者と付き合ったり、採用を実施したほうがプラスになるのはよくある話です。

資格は”自分がバカじゃない”という証明くらいには使える


 今日は、「バカじゃない証明」というテーマでお話ししようと思います。

 この言葉は、私が公認会計士の先生のところで働いていた時に、そこの所長先生が、「公認会計士の資格ってさ〜初めて会う人にさ、”自分はバカじゃない”っていう証明くらいにはなる資格だよね〜。」っておっしゃったんですね。

 ちょっと揶揄(やゆ)ってらっしゃったんですけれど。

 よくよく考えれば、やっぱり資格を持っていれば、初めてお会いする方に「あ、この人バカじゃないんだ」って確かに思ってもらえるかな〜ってね、私も久しぶりに思い出しました。

 私の長男坊も、小学校6年生の3月から簿記検定というものを勉強し出しまして、中学に上がって6月に3級が受かって、11月に2級が受かって…と輝かしい(笑)感じで、”バカじゃない証明”をしました。

 実は小学6年の3月の時点で、これまでの合格を決定づけるくらいに、「国語」ができるようになっていたんですよ。

 といいますのも、小学6年生の1年間で個別指導学習塾に150万円近く払っているんです(笑)。

 そこでしっかりと国語力がついたんで、検定試験の勉強から問題から、しっかりと読み取れることができた。

 要するに文章力がついていたんですね。ですからすんなりと合格したっていうのが、タネ明かしでございます。

たしかに資格があったほうが恩恵を受ける場面もある


 ロクな学校とかを出ていないと、資格を武器にしないと自分はバカじゃないっていう証明ができないっていうね、やっぱりこれは ”あるには、ある”と思うんですよ。

 といいますのも、私の同期たちは簿記学校出身なので、2年間は簿記を勉強するんですね。

 それで簿記の1級はほぼ全員が取れるんですよ。

 簿記1級を武器にして新卒採用で行くんですけれど、入った会社で多くの人間が管理部に配属されます。

 営業部じゃなくて、分かりやすいところだと”本店の財務部”とかに配属されます。

 ですから、「資格は武器にならない」って言うのは、ウソつきになっちゃうんですよね。

 私の場合は会計事務所に就職してその後に講師になって、そしてその後に大学の3年編入とかも実現しました。

 自分が講師の職をやれていたのも、やはりそれは資格があったからで、これはもう間違いないのでね。

 まぁそう考えると、「資格が武器にならない」とも言えないし、「資格がバカじゃないことを証明するに過ぎない」とも言い切れないくらいに、やはり難しめの資格を取っておいたことで、まぁ上手いこと行った〜っていうのもあるんですね。

ドラクエの絶対不可欠なメンバーは資格より可能性で選ばれる


 ところが、自分でメンバーを集める時が来ると、本当にこれでいいのかなぁと感じます。

 私はいつもドラゴンクエストに立ち帰るんですけれど(笑)、ドラゴンクエストのテッパンパーティってあるじゃないですか。

 勇者と戦士とそれから魔法使い、最後は回復役は絶対に必要な感じで、この4人でテッパンパーティ。

 ところが色んな職業をやっている人がいますから、メンバーを入れかえて楽しむわけですよね。

 中小零細企業の経営なんかも同じだと思うんですよ。色んな人がいるから、よりチームの力が発揮できるっていうのもあるじゃないですか。

 その時に、我々がもし集める方の立場だったら、「資格が武器なのかなぁ」とか、それとも「特技が武器なのかなぁ」とか…

 もっと言えば特技や経験、もっともっと言えば「過去は関係ない」と。

 これから何ができるのか、その可能性を見いだせる人の方がよっぽど楽しいよな〜と思いましてね。

 そうすると資格っていうのは、原点回帰するとその公認会計士の先生が言っていた、「バカじゃないことの証明」くらいなんです。

 というのも、人を採用する時にほとんどの人は資格なんて持っていないんですよね。

 じゃあ、資格が無いからって自分は不採用にするかどうかって、これ皆さんにも考えて欲しいんです。

 特に経理職っていうのは資格が簿記の2級、そして実務経験3年ってなぜか書いてあります(笑)。

 本当にそれでいいのかなぁ〜?って。

 私は人を集める時、ドラゴンクエストっぽく集める時には、やっぱり資格って1回どけて考えた方が良いんじゃないかな〜って思います。


 
(執筆者:タナカキミアキ)

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