障害を持った入居者様へ大家として部屋を貸すメリット・デメリット

 不動産業を行っていると、たまに障害を持った方から入居問い合わせをいただくことがあります。多くの大家さんは、トラブルがイヤで否定的な反応をされる場合が多いようです。しかし、満室大家の山口さんは、これらの方を受け入れるメリットを踏まえ、積極的に部屋を貸しているそうです。障害を持った方に賃貸で部屋を貸すメリットとは何なのでしょうか?

障害をお持ちの方に冷たい大家さんは多い


 不動産業を行っていると、障害を持った方から入居問い合わせが来る時があります。

 そんな時に、障害者に対する知識や、社会福祉制度をあまり知らないと、大家さんもびっくりすると思います。

 どちらかというと否定的な反応をされる方が多いかもしれません。

 というのも、僕はサラリーマンをやっていた時は、病院や施設から地域へとソーシャルワーカーとして、障害を持った方の社会復帰をお手伝いをしていました。

 なかなか大家さんが、障害を持った方に入居OKの返事を出さなかったことを覚えています。

 非常に残念な気持ちになったのを覚えています。

障害をお持ちの方へ家を貸すメリットとは?


 ただ、実のところ、障害を持った方の社会福祉制度は結構手厚く整えられています。

 施設にいるよりもお金がかからないため、訪問看護や訪問介護、その他いろいろな制度も用意されています。

 なので僕は、障害を持った方にも積極的に所有する不動産をお貸ししております。

 たとえば障害を持った方に入居していただくメリットは、上記でもお伝えした障害者福祉制度が手厚いため、ちゃんと家賃をいただけます。

 基礎年金1級の方は年間974,125円、基礎年金2級の方は年間779,300円がもらえます。

 また、生活保護も受給しやすく、住宅扶助も東京都でワンルーム程度の物件なら月額50000円位扶助されます。

 企業で働いていらっしゃれば、その分のお給料ももらっていらっしゃるので、安定した収入がある優良な入居者さんとなります。

トラブル、多少の手間(改築)が発生する場合も


 ただ、デメリット、というかトラブルが発生する可能性もあります。

 知的障害の方の場合はあまり問題となりませんが、身体障害をお持ちの入居者さんであれば、1階が好まれ改築が必要になる場合もありました。

 精神障害の方が入居した場合、引きこもりや、近隣とのトラブルになったケースもたまに見かけました。

 ぜひ、今、大家さんをやっている方も、これから大家さんになる方も、社会福祉制度を調べてみてはどうでしょうか?

 障害をお持ちの方の抱えるニーズや不満に応える住居をきちんと提供すれば、安定した収入が得られますよ。(執筆者:山口 史)

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