あなたのビジネスが儲かっているか否かは「リスト」を見ればわかってしまう
あなたは自社の顧客リストをどのように作り、どのように管理し、どのように有効活用しているか、すぐに説明することができますか?顧客リストをよく観察し、その中で得た気づきを基に、顧客毎にコンタクトの取り方、アプローチ方針を決められている企業の顧客リストには、豊富で良質な「見込み客」の情報があります。一方、良質な見込み客の顧客リストがない会社は、常に質の悪い営業展開しかできていないものです。
「将来家を建てたいな」と決意したあなたは、奥様またはご主人と一緒にモデルハウス、ショールームへ見学へ行くことにしました。
ショールームにいったあなたは「将来家を建てたいんです、資料頂けますか?」と営業マンに話しかけます。
この時に、もし貴方がアンケートへの記名を求められたり、「ご住所教えてください」と言われなかったなら、絶対にそのハウスメーカーは選ばないほうが良いでしょう。
なぜなら、そのハウスメーカーは、今すぐのお客さんにしか興味が無い会社だからです。
「将来」とか「何年後」と言った瞬間に興味をなくしてしまうようなハウスメーカーは、家を建てた後も、きっと貴方の家をフォローしてくれないはずです。
もっと言えば、そんなハウスメーカーは業績に窮している、今すぐのお客様、今すぐの売り上げにしか興味がない会社に過ぎないからです。
このように、『リスト』の扱いを見ていれば、ビジネスのレベルは実に簡単にわかってしまうものです。
『リストを大切にする』、つまり、お客様との関係性を大切にしているか否かで、その会社のレベルはしれます。
もっと言えば、まだ購入していない見込み客であったとしても、『見込み客リスト』『顧客リスト』との関係性を大切にしないビジネスは高確率で潰れます。
僕達のような小さなビジネスの場合は特にです。
今すぐお金をくれるお客さんがいたら、喉から手が出るぐらい欲しいのは誰でも同じことです。
でも、僕達が欲しいと思っている『今すぐ客』というのは、ほとんどの市場でマーケットの5~6%しかいないと言われています。
残りのほとんど、つまり95%前後は『そのうち』のお客さんなんですね。
しかも、忘れてはいけないことが一つあって、『そのうち』のお客さんはいつか・どこかで、『今すぐ客』に変わることです。
これは例えば、その見込みのお客さんだけではなくて、既存のお客様も同じで、既存のお客様に何かを買って頂いた後も何にもフォローしなければ、そのお客さんが次の『今すぐ』に変わった時に、その近くにいたのが他の会社だったら、お客さんをライバルに奪われてしまいます。
『今すぐ』のお客さんというのは美味しいですから、競合もみんな狙っています。
しかも、僕達のような小さなビジネスが、『今すぐ』のお客さんを勝ち取るために、大きなビジネスと直接対決で向き合っても、ほとんど勝ち目はありません。
だからこそ、お客様が『そのうち』の状態のうちに関係性を持ち、コンタクトを取って、信頼関係を作って、『今すぐ』に変わった時にあなたが近くにいる必要があります。
つまり、『リストとの関係性』がビジネスの勝敗をほとんど決めると言って過言ではありません。
『そのうち』のお客さんと信頼関係を作るための手段を講じてない会社は、常に『今すぐの広告』しかやりません。
でも、それはお金の垂れ流しなんですよね。
あのマーケティングの巨人、億万長者メーカーと言われたダン・ケネディはこんな事を言ってます。
『リストを獲得する為に商品を売りなさい』
要するに、ダン・ケネディは「目先の売上じゃなくて、質の良いリストを作ることが大事なんだ」と言ってます。
リストとの関係性が良ければ、そのリストは貴方のビジネスに、将来に渡って利益をもたらしてくれます。
では、今、貴方のリストどうなっているでしょうか?
質の悪い、関係性をなんら作らなかったリストが埃を被って、あなたのコンピューター、引き出しで眠っていませんか?
儲からないビジネスオーナーは、いつも売上・預金通帳の残高しか見てません。
対して、儲かるビジネスオーナーは、継続的にリストの質がどうかを見て分類整理し、分類整理したリストに対して丁寧かつ適切なコンタクトを取っています。
顧客リストを丁寧に見ると、驚くほどプロモーションのアイデアが出てくるし、商品の改善について打ち手を見つけることができます。
リストに基づき関係性を構築すること(Nurturing)が、あなたのビジネスのレベルを一歩上に引き上げてくれます。
(執筆者:高橋 伸夫)