文献講読と症例検討
このセミナーで学べること
横浜精神分析研究会では、これまで精神分析関連の論文を取り上げ、議論してきました。8年目となる今年はメラニー・クラインとその後のクライン派に関する一連の論文を取り上げます。メラニー・クラインの論文は2013年に取り上げましたが、その時には取り上げられなかった論文やクラインの弟子の論文を読んでいきます。クラインが構築した理論は非常に難解ですが、臨床を行っていく上で現在では無くてはならないものとなりました。攻撃性や羨望、転移、逆転移といった対象関係論的な視座は我々の日々行っている臨床に深みと豊かさをもたらしてくれるでしょう。
文献講読の部では講師である北川が論文の要約や解説を行い、それを元に参加者全員で議論します。ちなみに現在では絶版になってしまっている書籍もありますが、そうした書籍については研究会で用意します。
症例検討については参加者の中から毎月1人が発表します。精神分析の症例には特に限りません。一般的な普通のカウンセリングを行っている症例発表で構いません。ただ、可能なら頻度や時間、方法などがある程度構造化された症例にしてもらえたらと思います。発表の方法は、最終2セッションの逐語記録やプロセスノートを持ってくるだけです。症例の概要やこれまでの経過をまとめてくる必要はありません。このことにより発表者の負担が減ると同時に、実際のやり取りを細かく検討することができます。
●スケジュールと取り上げる論文
2020年
4月26日 M,クライン 子どもの心的発達(1921)
5月10日 M,クライン 自我の発達における象徴形成の重要性(1930)
6月14日 M,クライン 躁うつ状態の心因論に関する寄与(1935)、喪とその躁うつ状態との関係(1940)
7月12日 M,クライン 分裂的機制についての覚書(1946)
8月9日 M,クライン 精神分析の終結のための基準について(1950)
9月13日 M,クライン 精神分析的遊戯技法(1955)
9月27日 白波瀬丈一郎先生「メンタライゼーション ベースド アプローチ(仮題)」
10月11日 M,クライン 羨望と感謝(1957)
11月8日 M,クライン 孤独感について(1963)
12月13日 H,スィーガル 象徴形成について(1955)
2021年
1月10日 W,R,ビオン 精神病パーソナリティの非精神病パーソナリティからの識別(1957)
2月14日 D,メルツァー 恐怖、迫害、恐れ-妄想性不安の解析(1967)
3月14日 H,ローゼンフェルド 生と死の本能についての精神分析理論への臨床からの接近(1971)
●臨床心理士のポイント
日本臨床心理士資格認定協会の臨床心理士更新のためのポイントを申請する予定です。
●日本精神分析学会
文献講読については、日本精神分析学会の認定グループに指定されており、認定資格を得るための要件を得ることができます。
セミナー詳細
主催者情報 | 心理オフィスK |
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講師名 | 北川清一郎 |
参加費 | 25,000 円 (税込) |
定員 | 30 名 |
カテゴリー | 生活・文化・健康セミナー/カウンセリングセミナー |
タグ | 精神分析 / カウンセリング |
参加対象 | 臨床心理士や医師、公認心理師などの守秘義務をもつ専門家、臨床心理系大学院生など |
参加条件 | 臨床心理士や医師、公認心理師などの守秘義務をもつ専門家、臨床心理系大学院生など |
日時 | 2020年4月26日(日)13:00〜17:00 |
会場 | 港北区社会福祉協議会 神奈川県横浜市港北区大豆戸町13-1吉田ビル3F |
セミナーの受付は終了しました