セミナー検索はセミナー情報ドットコム

【事業承継の方法】次世代への承継を成功させるために

事業承継

事業承継とは、会社が代々引き継がれていくことです。
これは今に始まったことではなく、これまでの長い歴史の中で何度も行われてきたことです。
しかし近年、この事業承継が「経営者を悩ませる課題」としてクローズアップされています。

本記事では、経営者が今向き合うべく事業承継の方法について解説していきます。

事業承継の今とむかし

経営者の高年齢化が進んでいる

中小企業庁が2017年時点で発表したデータでは、中小企業・小規模事業者の経営者のうち、約4割が65歳以上となっており、現在も高齢化は進んでいます。

それは以下の2つケースが増加しているからです。

  • 適当な後継者が見つからない
  • 将来の業績低迷が予測されるため当代限りで事業を終わらせようと考えている

後継者がいないまま経営者の高齢化が進むと、一体どうなってしまうのでしょう。

中小企業においては、会社の業績が社長個人の能力に依存するケースが多く、社長の高齢化は会社そのものの体力や判断能力の衰えに影響を与えることになりかねません。
実際に経営者の年齢が高くなるほど、増収 増益である企業の割合は低くなっていきます。

中小企業庁長官は、平成30年 年頭所感で以下のように記しています。

今後10年の間に、70歳(平均引退年齢)を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万人(日本企業全体の1/3)が後継者未定です。
現状を放置すると、中小企業・小規模事業者廃業の急増により、2025年頃までの10年間累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性があります。
そのため、経営者の早期の気づきの促進から後継者とのマッチング、事業承継、第二創業まで、切れ目のない支援を今後10年集中して実施してまいります。

後継者との関係の変化

かつては親族に事業を承継するケースが全体の9割以上を占めていましたが、近年では減少してきています。

その理由として以下の傾向があります。

  • そもそも後継ぎとなる子どもがいない
  • 子どもの職業に寛大になり後継ぎを強要しない
  • 子どもが大手企業に勤めたり、役職に就いていて家業を継いでくれない

少子化によるどうにもできない事情と、子どもが休みなく働く親(創業者)の姿を見て、早々に自分は違う道を選択するという実情があるようです。

昔は親族内でごく自然に行われていた事業承継が、今は「後継者の確保が困難」という壁にぶち当たっています。

事業承継対策が大切な理由

後継者の育成には5年〜10年は必要であると言われています。
計画的に進めなければ、さまざまな要因から経営が不安定になります。

日々の経営活動で忙しく手がつけられない、懸念はあるがどうすれば良いかがわからない、という理由から事業承継問題を先送りにしていると自社の資産や雇用を守ることは困難になります。

前途の中小企業庁長官 年頭所感からもわかるように、これまでの経営基盤を後世に承継することは、経営者と後継者の当事者間の問題には収まらず、日本の今後を左右する重要な取り組み課題です。向き合わずには居られません。

事業承継の3つの方法

親族内で事業承継する

息子もしくは娘およびその配偶者に承継する方法です。中小企業の場合はごく一般的な手段で最も多いケースと言えます。

かなり早い段階から後継者教育ができることと、社内外の関係者からも比較的 自然に受け入れられやすいことがメリットです。

逆に「継いでくれるはずだ」という一方的な期待だと、最終的に継いでもらえなかったという事態にもなりかねません。普段から意思確認をしておくことが重要です。

また、親族だからといって未熟なまま社長に就任させると役員や従業員から反発が起こることもあります。経営をしっかり学ばせることと、リーダシップをとれる人間力をつけさせる必要があります。

従業員に事業継承する

長く勤務している有能な従業員を後継者とする場合、目に見えにくい会社の理念や精神性、信用や伝統など知的財産の承継もスムーズに行える傾向があります。
社内でも実績を評価されているため、従業員の理解を得やすいのもメリットです。
適当と思う従業員には早いうちから承継の意思を伝えておきましょう。

自社株式取得の資金や債務保証の問題がある場合、解決する必要があります。

M&Aで外部に売却する

身内にも社内にも後継者として適任者がいないと判断した場合でも、外部に後継者候補を求めることができます。また、売却による利益を得ることもできます。

しかし、そもそも買い手がつかない場合もあります。

早い段階でM&Aの仲介機関や事業引継ぎ支援センターへ相談しましょう。

事業承継を成功させるために

あなたが命を懸けて守ってきた事業を、次世代にバトンタッチする時が近づいています。「会社」を自身の理念ごと望んだ人材に引き継ぐことができたなら、どんなに素晴らしいでしょう。内紛が起こることなくできるだけスムーズに権限を引き渡すことができたら、当事者はもちろん、役員も従業員もその家族も幸せです。

事業承継を成功させるためには、早めの準備を行うことが大切です。
タイミングは今です。まずは事業承継セミナーに参加するなどして専門家から詳しい話を訊いてみてください。
きっとあなたの事業の後継ぎ問題を成功に導いてくれます。

事業承継セミナー
事業承継セミナーを紹介しています。口コミやランキングでぴったりのセミナーを見つけてください。