SEOってどういう意味?
検索エンジン最適化の略
ここでいう検索エンジンとはGoogleグーグルの事を指します。 かつてはグーグル以外にもYahoo!Japan、Bing、その更に過去にはAltaVistaやExciteといった検索エンジンも存在しましたが、2019年現在、検索エンジンのシェアはGoogleが独占していると言っても過言ではない状況となっていることから、Googleにおける自社ページの検索順位を少しでも上位になるように行う一連の施策の事を表します。
上位表示するメリット
上位表示される事のメリットを一言で例えると、「一等地に出店する」と言えます。
例えばグーグルで「銀座 カフェ」と検索してみましょう。
銀座は1平方メートル当たり5000万円を超える日本一土地が高い場所で、駅前に出店するには膨大な費用がかかります。
ただしグーグルの検索結果で上位になる事ができれば、「銀座 カフェ」と検索したユーザーに一番はじめに見られることになり、一等地に出店している事と同様の集客効果が期待できるのです。そこに求められるのは、高額な出店費用ではなく、ユーザーへの高いエンゲージメントです
試しにあなたの業界と会社の所在地でグーグル検索をしてみてください。
「赤羽 美容室」
「名古屋 学習塾」
「大阪 相続 相談」
「沖縄 ダイビングスクール」
検索結果の上位に表示されるのは、あなたのページですか?ライバル企業のページですか?
もしあなたのページが上位表示されていたらビジネスに与えるインパクトは大きいですね。 それを実現するのがSEO検索エンジン最適化という作業です。
検索順位はどういう仕組みで決められているか?
誰もが望めば検索結果の上位に表示されるわけではありません。(Adsense広告はまた別のページにて解説します。)
アルゴリズムと呼ばれる一定のルールによって表示順位が決定されます。
グーグルはアルゴリズムの詳細は公開しておりませんが、ページに求める要素はガイドラインとして公開しております。
その一部は以下の通りです。
- ユーザーフレンドリーであること
- スマートフォン対策がされていること
- より早く表示されること
検索しているユーザーはグーグルにとってもお客様であるので、お客様の満足度を高めてくれるページがより上位に表示されるトレンドとなっています。
満足度を考える際に必要になっている感覚がエンゲージメントです。
グーグルによるウェブマスター向けガイドライン
エンゲージメントってなに?
ここで言うエンゲージメント(engagement)とは、直訳すると「従事[没頭]していること」「婚約、結婚の約束(エンゲージメントリングって言いますよね。)」「契約」「約束」という意味になりますが、デジタルマーケティングの世界では「愛着心」「思い入れ」という意味で使われます。
グーグルは検索結果に表示されたページに訪れたユーザーがそのページに対して愛着心や思い入れを抱いているかを計測し評価しているのです。
検索しているユーザーはグーグルにとってもお客様なので、より高い満足感を与えるページを上位表示させるのは理にかなっていますね。
表示ルールが変わる?! アルゴリズム変動とは?
SEO担当者を悩ませる事の一つにアルゴリズム変動があります。
グーグルはアルゴリズムを公開しておりませんが、アルゴリズム変動が起きると表示順位が大幅に変わりウェブ担当者・SEO担当者を超えて会社中に影響が出るので大騒ぎになります。すぐさまグーグルの発表の分析が行われ数日から数週間でアルゴリズムの解釈が行われ、新しいアルゴリズムに対する適応が始まります。 一般に年末のセールスなどの繁忙期には大きなアップデートは避けられると言われていますが、基本的にアルゴリズムのアップデートは予見できないので担当者にとっては非常に大きな悩みとなります。
ここまででグーグルが検索順位をどう決めているかを解説してきましたが、ここからはどうやって自社ページを上位表示させるのかその手法を紹介します。
ホワイトハットSEOとブラックハットSEO
上位表示施策には様々なものがありますが、注意が必要なのはその施策がホワイトハットSEOかブラックハットSEOなのかです。同じSEOでもこの2つの施策は結果が大きく変わるので注意が必要です。
せっかく時間とお金を使って行うSEO施策ですから、時間の無駄にならないようどの手法が正統でどの手法が違反なのか正しく理解しましょう。
ホワイトハットSEO
ホワイトハットSEOは基本的にグーグルが推奨している形でのページ改善策です。
このページでは基本的にこのホワイトハットSEOと呼ばれる手法を紹介していきます。
ブラックハットSEO
ブラックハットSEOは言ってしまえばスパム(またはスパム行為に非常に近い)行為の事を言います。
テキストを背景と同色にして隠したり、他社のWebサイトから被リンクを購入したり、自社で管理している数々のマイクロサイトから擬似的にリンクをしたり、他ページのコンテンツをコピーしたり。
かつては誰もが行う一般的なSEO手法だったものも多くが今では違反行為とされています。
これらの行為はグーグルによって禁止されており、スパム認定されたページの復旧は非常に大変なので当サイトでは推奨しませんし、仮に推奨してくるコンサルタントや意見があっても自社サイトを守るためにも断固として拒否する事をおすすめします。
間違ったSEOを行いペナルティを受けても、知らなかったでは済まされないので何がホワイトハットSEOで何がブラックハットSEOなのかを正しく理解する事が大事です。
担当者になったら一番初めに確認したい要素8点
スマートフォン用のページはありますか?
グーグルは現在、モバイルファーストインデックスという施策を行っており、モバイル対応(スマートフォン対応)されているページを優先的に表示すると公言しています。
もし貴社のページがスマートフォン対応してない場合、即座に対応すべき課題と言えるでしょう。
スマートフォン対策の方法は、一つのページでデスクトップ版、モバイル版を対応するレスポンシブ形式でも構わないですし、ユーザーのブラウザを判別してスマートフォンサイズのページに自動的に誘導する形式でも構いません。 スマートフォンで閲覧しやすいか?! が最も重要な鍵となります。
「うちのお客さんはみんなパソコンだから〜」
というのは通用しません。
グーグルは全てのサイトにモバイル対策を求めていますので、スマートフォンフレンドリーのページ作成をお願いします。
そのキーワード本当に検索されてますか?
もし貴社が大学受験対策の教材を販売しているとします。
どう言ったキーワードで上位表示するのが良いでしょうか?
「受験 対策」「大学 受験 対策」「大学 対策」 様々なバリエーションが考えられますが、それぞれのキーワードがどれ程検索されているか調べてみましょう。
キーワード | 検索Vol |
---|---|
受験 対策 | 1000 |
大学 受験 対策 | 210 |
大学 対策 | 40 |
「受験 対策」「大学 受験 対策」「大学 対策」 は結果的に同じような意味をもちますが、多くのユーザーは「受験 対策」と検索していますね。 ただしこの受験には小学校、中学校、高校も含まれている可能性があります。よってより明確な「大学 受験 対策」で上位表示を狙うのが「大学 対策」で上位表示を狙うより効果的と言えるでしょう。
また、狙うキーワードは一つである必要はありません。教科毎に更にどのキーワードがどれほど調べられているかチェックしてみましょう。
キーワード | 検索Vol |
---|---|
大学 受験 英語 | 4400 |
大学 受験 数学 | 1000 |
大学 受験 国語 | 480 |
大学 受験 教材 | 70 |
より検索数の大きいキーワードが見つかりましたね。ユーザーは個別の教科を一緒に検索しているようです。
SEOに取り組む間に実際に自社の商材がどのようなキーワード、または掛け合わせキーワードで検索しているかを調査しましょう。
ビッグキーワードばかり狙ってませんか?
キーワードを探すプロセスのなかでより検索ボリュームの大きいキーワードを見つけたとします。例えば先の「大学受験対策の教材」販売会社の例でいうと、大学、受験などのキーワードは以下の通り大きな検索ボリュームがあります。
キーワード | 検索Vol |
---|---|
大学 | 201000 |
受験 | 18100 |
ビッグキーワードを見つけたぞ!と意気込み早速対策に取り組むのは危険です。
なぜなら検索ボリュームが大きいキーワードは既に大企業や先行者が膨大なSEO対策費をつぎ込み対策されている可能性が高いからです。 もちろん検索ボリュームの大きいキーワードで上位表示した場合のビジネスインパクトは大きいですが、競争も激しいのです。
ページ表示速度遅くない?
グーグルは2012年からページの表示速度が検索順位に影響を与えることを公言しています。
同じ内容、同じレベルならページの表示速度が早いサイトを上位表示させます。せっかく高い品質のページを作っても、表示速度が遅いだけで評価が下がってしますのです。
それではページ表示速度を決める要因ですが、いくつかの要因が考えられます。
・ 低いスペックのサーバー
・ 大きいサイズの画像がはられている
・ 重いプログラムが動いている
・ アクセスが多すぎる
それでは解説していきましょう。
低いスペックのサーバー
サイト運用初期には「ひとまずあれば良いから」という理由で格安のサーバーホスティングを借りるケースもあります。
安いには理由があり、回線速度が低いケースや一つのサーバーを複数の契約会社が使っているケースもあります。
解決策としてはサーバーのプランをあげるか、早い会社への引っ越しが考えられます。
月間PV1万位までならエックスサーバーが提供機能も高く、安定した速度も期待できます。
2019年4月現在、このサイトもエックスサーバーで運用しています。
大きいサイズの画像がはられている
いくらスペックの高いサーバーを使っていても、極端に大きなサイズの画像を貼っているとページの表示速度が落ちる要因となります。
例えば、200x200pxサイズのプロフィール写真を使っていても、参照している画像ファイルが1200x1200pxだった。なんていうケースもあります。
カメラマンやデザイナーから提供された写真をそのまま使ってませんか? 画像は実際に表示されるサイズにリサイズして使用する事をすすめます。
重いプログラムが動いている
専門的な話になりますが、ページが表示されるタイミングで重いプログラムが動いているとページの表示速度が遅くなる要因となります。
よくあるケースとしてはWordpressを利用していて、プラグインを入れすぎていたり、スクラッチ開発しているサイトでプログラムが動き過ぎているなど、原因は様々です。 この問題については、原因がプログラムの根幹である事や間違った作業によりページが一切表示されなくなるようなリスクもあるため自分自身で作業する事は避け、すぐにエンジニアに分析を依頼する事をすすめます。
アクセスが多すぎる
アクセスが多すぎて重いなんてなんて嬉しい悩みでしょうか。 この場合、サーバーをよりスペックの高いプランに変更することや、よりアクセスが増える事が想定されるならAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)などのクラウドサーバーの導入も検討しましょう。
速度計測ツール
内部要素の分析にはグーグルが提供している PageSpeed Insightsが大変参考になります。高スコアを目指して調整してみてください。
わかりやすく書かれてますか?
貴社のホームページには、商品やサービスの案内が書かれていると思いますが、それは難しいものではないですか?
ホームページは、初心者にもわかりやすく、経験者にも納得がいくもの。であるべきです。
専門用語だらけのわかりにくい文章では理解が深まらず、購入や申込みに繋がりづらいです。結果エンゲージメントの低いサイトとなってしまいます。
ホームページの紹介文を書く方は、充分な知識と経験を持っている事が多く、「こんなの当たり前」と思って、簡単な説明や、初歩的な解説をさけてしまいがちです。
ホームページに訪れるユーザーの商品への知識は低いと想定し、わかりやすい文章を心がけてください。
どうしても商品ページが難しくなってしまう場合、初心者向けや初回購入者向けのガイドページをつくるのも良いでしょう。
目標はライバル企業のページよりも親切なページです。 ライバル会社のホームページに引用される事を目指してコンテンツ制作をしていきましょう。
前任者はライバルサイトの記事をパクってませんか?
これは放っておくと大変危険です。 グーグルではコピーコンテンツに対するペナルティを与えるので、自社サイトにコピーコンテンツがある場合即座に削除すべきです。
自分が担当になったからには全てのコンテンツに対して責任をもてるように、古いコンテンツもしっかり確認しておきましょう。
SSL化は完了してますか?
グーグルはSSLされているページを優先している事を明言しています。カフェや空港などパブリックな場所で接続するユーザーも多いので、申込みフォームなどから個人情報を流出する危険性もあるので、まよわず常時SSL化を進めるべきです。
会社のブログは個人の日記になってませんか?
顧客が求めている情報でなく、あなたが書きたい事が書かれていませんか?
ブログを続けるのは大変な事です。貴社のブログは個人の日記になっていないか確認しましょう。
確かにお客様は担当者の人となりが見えることで親近感を覚え、購入へのハードルを下げる事があります。が、ページに訪れる理由は「お客様が抱えている何かしらの問題を解決したい。」からです。 顔が見えることも大事ですが、お客様の課題解決方法への言及があるか?しっかり確認して運用しましょう。
SEOに活きる絶対導入したい無料ツール 3選
Google Analytics グーグル・アナリティクス
Google Analyticsはページの閲覧数や滞在時間、訪問元のページなどサイト運営に必要な基本的な情報を得る事ができるグーグル社が無料で提供しているウェブ解析ツールです。無料で導入、月次の費用も発生しないので、担当者になったらまずアカウントを共有しましょう。万が一、グーグル・アナリティクスが導入されていない場合、技術担当に掛け合ってすぐに導入をお願いします。
Search Console サーチコンソール
サーチコンソールは自社サイトがどんなキーワードで何位に表示されているかを確認できるツールです。
昔はウェブマスターツールと呼ばれていましたが、現在はサーチコンソールと呼ばれています。
サーチコンソールでは問題があるページなどを個別に通知してくれるので、いち早く問題に対応でき健全なサイト運営の基準を知る事ができます。
グーグル・アナリティクスと同様にサーチコンソールも無料で導入、利用できるので導入をおすすめします。
SEOチェキ
特定のページのインデックス数や特定のキーワードの検索順位、ページ読込時間、キーワード出現頻度チェックなど検索順に影響を与える要素を調べる事ができます。
個人的にはSSL化されていない(2019年4月現在)事がちょっと嫌かな? また今となっては使われていない指標、ページランクや被リンク数などはもう使わないのでライバルページの分析程度に使ってみてください。
おすすめの書籍
SEOの情報は基本的に速度感が重要になってくるので、ウェブやコンサルタントから集める事を推奨しますが、以下の2冊はよく情報が整理されているので一度目を通す事をおすすめします。
大前提としてSEOは既に顧客応対の次元へと進んだと言っても過言ではありません。
テクニカルな手法のみならず、顧客感情や顧客行動についてもSEOテクニカル手法と同じように勉強する事を強くすすめます。
いちばんやさしい新しいSEOの教本
沈黙のWebライティング
SEOセミナーで最新の手法を学んでみよう
SEOセミナーはコンサルティングやツールなどのバックエンド商材を持った業者が開いている事が多いのでセミナーの参加費用が無料だったり安く抑えられている事が多いです。
どうしてもこのページやウェブ、書籍だけでは理解が深められない場合、あわせてSEOセミナーへの参加をおすすめいたします。
あなたのページはお客様の問題を解決してますか?
最終的にはこれが一番大切です。
「あなたのページはお客様の問題を解決していますか?」
もしお客様は自分の問題を解決してくれたら、紹介したりシェアをしてくれるでしょう。
同じ問題を抱える知人に紹介してくれるでしょう。
小手先の手法ばかりを使った小奇麗なページより、多少ダサくても問題を解決してくれるページをユーザーは愛してくれます。
もしページ運営に悩んだら基本に戻って「私達のページはユーザーの問題を解決しているか?」に戻ってみてください。