石井光

「内観法」を世界へ

私はこの二〇数年間、多くの方々に内観を勧め、私の勧めで五百人以上の人が内観を体験されました。内観に行った動機はさまざまで、緊急の悩みを抱えて行った人達もたくさんいます。そのほとんどすべての人達から、内観終了後の感想を聞かせていただき、そしてその後も多くの方と親しく数年間、あるいは二〇数年間おつきあいさせていただいてきました。それらの人々に接するごとに、内観が如何に悩みの解決に絶大な力を発揮し、その後の人生の糧になっていくかということを目のあたりにさせていただいております。

 そのような貴重な体験を少しでも多くの人々に味わっていただき、悩みからも解放されていただきたいと願っております。本書をきっかけに一人でも多くの方が内観を体験していただければこれに勝る喜びはありません。

青山山学院大学法学部教授。
刑事政策を専攻。
その傍らで、吉本伊信氏の開発した、自分を見つめる方法である「内観法」を、世界に広める活動を展開。