佐々木美佳
コンサルタントのできる税理士
経営者の方と直接お話をすることが多い税理士ですが、経営者に直接で聞くお悩み事として税金に関する事って実は5%くらいしかないのです。
それよりも従業員同士の喧嘩の話しや、それにまつわる雇用問題、ビジネス拡張の話題や税金の心配をするほどの利益が欲しいという愚痴、資金繰りが大変だとか、新商品開発の悩み、売上の伸びがイマイチ、果ては家族の問題まで。
30年超の経験を通して自分でも知らず知らずのうちにノウハウを身につけ、社長への経営の助言、道しるべ的な話ができるようになりました。
何か困ったら、最初に佐々木に訊けばいいやというよろずお悩み相談所のような存在になっています。
高度成長期でありながら貧乏な職人の家に生まれる一人っ娘。「母という病気」的、ものごころついたときから「親から見たいい子」になるべく背伸びをして生きてきました。しかし高校生になって親が思うような勉強のできる子にはなれず、大学受験にも失敗し浪人生をしながらのアルバイト三昧。親には内緒でいつも3つくらいのバイトを掛け持ちしてバイト料は稼いだけれど自分がこの先どうしていいかわからずに不安な日々をすごしていました。
「手に職をつけなさい」という母の言葉とその当時、事務職の中で時給が一番高かったという理由でちょうど二十歳の誕生日から公認会計士・税理士事務所に入所。それ以来30年超同じ世界で生計を立てています。
平成12年3月税理士免許取得。
今までに関与した法人1,000社以上。
勤務税理士として働いていた事務所では10人程の部下を持ち、担当の顧問先を持ちながら新規顧客の開拓や病院M&Aなどの新規事業にも積極的に販路を広げていく経験ができました。
勤務税理士時代、一番深いお付き合いをした法人は、出会った頃は負債総額200億円超の大会社。ちょうど不動産バブルの弾けた時代のことで、毎年所有不動産の評価損が億単位で計上されるようなまさに瀕死の企業でした。そんな中で多額の債務免除益に対する課税の問題、資産差し押さえに対応するための保全や資金繰り、多角経営の中で残すべきビジネスモデルの思案や売却できる事業の分割など、今考えると全く経営に無知な私が必死になって勉強をして諸問題に対応し綱渡りだったけれどやり遂げた実感のある仕事でした。
今ではその企業もグループ総売上高約1,000億。自己資本率65%超の優良企業となっています。一番大変だった頃小学生だった社長の三女さんも年内にご結婚。実業家としてのお父様からの血を受け継ぎ、今年「保育」という家業とは全く別の分野で起業されることとなり
その法人も顧問させていただくことになりました。
また、別の法人は売上高が200億円弱という中小企業としては大きな数字をあげながらも、資金残高が年々少なくなり経営不安だという状況の中でご縁が始まり、銀行主導の融資状況から脱却するためのリスケ(融資の返済を当初の約束よりも緩やかにして契約を組みなおすこと)の指導をおこない、対銀行政策で主導権を持つ体制に組み変えその後3年で資金不安なく当初の約定と同条件の返済に戻すことができました。地方の法人ですが今でもお付き合いは続いており、後継者のご長男さんとも良い関係が続いています。「あの時、先生にお会いできなかったことを思うと恐ろしい。今後ともずっと長くお付き合いお願いします。」と有難いお言葉をいただいています。
その他、昨年クラウドワークスを通じて偶然関与することになった開業1年目の法人も創業融資やマーケティングのアドバイスなど税務以外のお手伝いをすることにより「佐々木先生に合えて幸運でした」と言っていただける関係になりました。
そのように経営に関する様々なお悩みを聞き、それにできるだけチカラになりたいと自分自身も新しい問題にぶつかる度に各種セミナーに参加し総額400万円程の授業料を注ぎ込み勉強をしてきました。税理士受験も250万円くらいかかっているので、思い起こせば大学受験に失敗したことが一種のトラウマとなり「学ぶ」ということに憧れができたのかも知れません。
よく言われることですが、経営者は「孤独」です。しかし、良くも悪くもその企業の損益の数字から財布の中身まで知ってしまっている税理士だからこそ腹を割って話せる事があると思います。
経営者の一番身近で経営の悩みを聞ける税理士だけれど経営コンサルとしてこれからも企業の成長の喜びを共に分かち合える仕事をしたいと思っています。