
人生100年時代を見据えて、毎月安定した家賃収入が得られるマンションオーナーになる方が増えています。しかし、マンション経営を始めれば、誰もが必ず安定した家賃収入が得られるわけではありません。
安定した家賃収入を得るためには、マンション経営のリスクを把握して対策をしながら、賃貸経営をしていく必要があります。では実際に、どのようなリスクが発生するのでしょうか?
この記事では、マンションオーナーに降りかかるリスクについてご紹介します。
マンションオーナーに降りかかる8つのリスク
マンション経営は誰でも成功できるものではありません。マンション経営には、さまざまなリスクがあるので、それらのリスクに関する理解を深める必要があります。
実際に、どのようなリスクが発生するのでしょうか?まずは、マンションオーナーに降りかかるリスクをご紹介します。
1.空室リスク
マンションの入居者が退去した場合、次の入居者が決まるまで、数か月間ほど空室になるケースも珍しくありません。
空室が発生すると、その期間は家賃収入が発生しないため、家賃収入が途絶えてしまいますが、管理費や修繕積立金、ローンは支払っていかなければならないことを考慮しておかなければいけません。
2.家賃下落リスク
賃貸物件の家賃も需要と供給のバランスで決まります。早く入居者を見つけたいと思った場合は、近隣の競合物件よりも家賃を下げることで、入居者が見つかるケースが多いです。
しかし、家賃を下げてしまうと不動産投資の収支計画通りの収益が見込めなくなってしまうので注意しなければいけません。
3.滞納リスク
マンション経営の売上や家賃収入のため、家賃滞納が経営に与える影響は大きいです。
しかし、法律上では悪質な家賃滞納者であっても、居住の安定化を理由に保護されてしまいます。家賃滞納者を早く追い出したくなる気持ちも出てくると思いますが、家賃滞納が原因による退去は、3ヵ月分の家賃が未払いなど、大きな損害が出てからになってしまうのです。
4.修繕リスク
マンションを長期的に保有していると、空室リスクや金利上昇リスクは100%発生するとは限りません。しかし、修繕リスクは100%発生します。
修繕計画を立てておき、修繕費の積立を行っておかなければ、思わぬ出費を余儀なくされる恐れがあります。また、経年劣化を放置してしまうと、物件価値が下がったり入居率が低下したりするため、修繕リスクは見逃してはいけません。
5.金利上昇リスク
経済状況によって、金融機関の金利は変動します。そのため、投資物件を変動金利で購入した場合は、契約当初よりも金利が高くなることもあります。
金利が1%でも高くなれば、不動産投資ローンの総返済額の負担は大きくなるので注意しなければいけません。最悪の場合は、ローン返済が困難になってしまいます。
6.災害リスク
火災・地震・台風(洪水)による不動産投資価値の目減りは大きな損失を生みます。その中でも大きなダメージとなるのは、地震による建物の倒壊です。日本は地震大国なので、自然災害は避けて通れません。
7.業者関連リスク
不動産投資を始めるには、不動産仲介会社や不動産管理会社などの業者と付き合っていくことになります。
不動産投資を成功する上では、信頼できる業者との付き合いが必要不可欠です。そのため、アフターフォローまで整っている不動産会社を選ぶことはもちろん、あらゆる相談をワンストップで行える頼もしいパートナーを見極めなければいけません。
8.流動性リスク
不動産の流動性とは、所有物件を売却することをいいます。しかし、不動産売却をしても購入希望者が見つからないケースも少なくありません。そのため、投資物件を購入する際は出口戦略を踏まえて購入しなければいけません。
マンションオーナーが実践したいリスク対策
マンション経営には、さまざまなリスクが発生することを理解して頂けたと思います。このようなリスクに対して、どのような対策を取れば良いのでしょうか?ここでは、マンションオーナーが実践したいリスク対策をご紹介します。
需要があるエリアか調査する
投資物件を購入する場合は、購入前に需要があるエリアかを徹底的に調査しましょう。
例えば、都心部で駅から近い立地にあるマンションは、常に一定の需要があります。このようなマンションであれば、不動産投資に失敗しても、不動産売却益で初期費用を回収できる可能性もあります。
また、市役所や銀行が近くにあるマンションも狙い目です。公共施設が密集しているエリアは、治安が良いです。治安の良さは、一人暮らしの女性に向けたアピールになります。
さらに、スーパーや病院が近くにあるなど、安心して暮らせるエリアであるほど需要は高くなります。そのため、物件の周辺環境を視察しましょう。視察する場合は、入居者目線で考えることが大切です。
物件の内覧をする
不動産投資を始める方の中には、インターネット情報や不動産会社の説明を鵜呑みにして、投資物件の購入を決める方も少なくありません。しかし、投資物件の管理方法や入居者の属性などは、視察しなければ分からないことは多いです。
インターネット情報に掲載されている写真は、一部の写真です。実際に物件を内覧したときに、気になる傷や汚れが付いていることもあります。また、水回り設備が問題なく使用できるか、騒音は気にならないかも確認しておくべきです。
このような確認を忘れてしまうと、不動産投資に悪影響が出るため、物件の内覧は必ず行うようにしましょう。
資金計画を立てる
購入物件にもよりますが、不動産投資を始める上で多額の費用が必要となります。物件購入費だけではなく、諸費用もかかるので注意しなければいけません。そのため、資金計画を疎かにすると、購入段階で躓いてしまいます。
また、不動産投資は、投資物件を購入したら終わりではありません。投資物件の維持・管理も必要となるため、資金計画を立てる必要があります。
綿密な修繕計画を立てる
建物の老朽化は100%の確立で起こります。この老朽化を放置してしまうと建物価値が下がり、空室リスクも高くなるため、定期的に修繕を行うようにしましょう。また、投資物件の購入前に長期修繕計画を立てておくと安心です。
国土交通省では、マンションの長期修繕計画で
「計画期間」
「推定修繕工事項目」
「修繕周期」
「推定修繕工事費」
「収支計画」
を作成しておくことを推奨しています。ぜひ、参考にして綿密な修繕計画を立ててみてください。
自然災害に備えて保険に加入する
自然災害による建物の損傷に備えるために、各種保険に加入をしておきましょう。火災保険に加入をしておけば、火災・落雷・水災・風災・雪災・雹災・その他の災害時に補償してもらえます。
しかし、火災保険の補償対象として、地震は対象外となっているので注意してください。日本は地震大国なので、地震による倒壊などが気になる場合は、地震保険にも加入しておきましょう。
リスク対策をすれば成功率は上がる
この記事では、マンションオーナーに降りかかる8つのリスクをご紹介しました。マンション経営は物件の購入だけではなくて、適切な方法で運営・管理していかなければいけません。
マンション経営には、さまざまなリスクが発生するため、これらのリスクを考慮した運営・管理をしていきましょう。
今回の記事でもリスク対策をご紹介しましたが、不動産投資セミナーでは、より具体的な対策方法を聞くことができます。そのため、不動産投資を始めようと思っている方は、ぜひ、セミナーに参加をしてみてください。
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