渡辺豊博

。「右手にスコップ、左手に缶ビール」を合言葉に、みんなで協力して身近な環境改善

1950年秋田県生まれ。静岡県立沼津東高等学校卒業。東京農工大学農学部農業生産工学科卒業。1973年、静岡県庁に入る。農業基盤整備事業の計画実施に携わり、1988年、地域総参加による源兵衛川親水公園事業の企画を担当。静岡県企画部企画総室技監・前(財)静岡総合研究機構研究室長(派遣)、生活・文化部NPO推進室長、エネルギー対策室長、農地森林部農地計画課主幹。2007年9月に博士(農学)号を取得し、2008年4月より都留文科大学文学部社会学科環境・コミュニティ創造専攻教授。日本で最初の富士山学や市民活動論、地域環境計画論、地域環境計画ゼミなどを開講している。環境カウンセラー(市民部門)。
 この間、農業土木学会「農業土木学会研鑽賞」や「優秀賞」(共に2回受賞)、農業土木学会・学会賞「環境賞」・「著作賞」(清流の街がよみがえった)、農村計画学会30周年記念事業「農村計画優良事例顕彰」、国土交通省「第2回日本水大賞」、土木学会「2004年度デザイン賞最優秀賞」、2004年水辺のユニバーサルデザイン大賞「大賞」、朝日新聞社「第7回明日への環境賞」、財団法人あしたの日本を創る協会・平成18年度「あしたのまち・くらしづくり活動賞」内閣総理大臣賞、フジサンケイグループ「第18回地球環境大賞<環境地域貢献賞>」、毎日新聞社・朝鮮日報社「第16回日韓国際環境賞」、共同通信社「第1回地域再生大賞」大賞、生物多様性アクション大賞実行委員会・生物多様性アクション大賞「審査委員賞」を受賞。公益社団法人日本ユネスコ協会連盟第5回「プロジェクト未来遺産」に登録。

日本で最初の市民・NPO・行政・企業が、パートナーシップを組む、英国で始まったグラウンドワーク(環境改善活動)を故郷・三島市で始める。三島ゆうすい会、三島ホタルの会、NPO法人グラウンドワーク三島、(財)日本グラウンドワーク協会(県から2年間派遣)、富士山クラブ、富士山エコネット、富士山測候所を活用する会などの事務局長を歴任。
 また、現在までに、静岡大学・早稲田大学・サイバー大学客員教授、静岡県立大学大学院・宇都宮大学・富士常葉大学・東海大学・立教大学非常勤講師。富士河口湖観光協会環境調整アドバイザーなどを歴任。著書には「NPO実践講座」「環境共生の都市づくり」(ぎょうせい・共著)、「清流の街がよみがえった」(中央法規出版)、「英国発グラウンドワーク―『新しい公共』を実現するために」(春風社・共著)、「富士山学への招待―NPOが富士山と地域を救う」「三島のジャンボさん ミスター・グラウンドワーク」(春風社・単著)「共助社会の戦士たち―NPO・社会的企業 成功への処方箋」(静岡新聞社・単著)「失敗しないNPO―グラウンドワーク三島の20年と英国に学ぶ―」(春風社・単著)などがある。
 かつてNPO法人富士山クラブの事務局長も担い、富士山の世界遺産登録を目指して、先駆的な活動を仕掛けるとともに、世界の富士との連携等グローバルな視点に立ったNPO活動を先導している。さらに、全国各地のグラウンドワーク実践地域との広域的なネットワークづくりや実践者を養成するグラウンドワーク全国研修センターの企画運営等、グラウンドワーク三島の実践事例を機軸にしたパートナーシップによる新たなる市民運動の手法を、多様な市民活動の実践者として国内外に情報発信し、NPOで創る市民協働の社会システムの構築を目指している。
 海外との交流も活発に推進。英国は英国グラウンドワーク連合体、オールダム・ロッチデールグラウンドワークトラストとパートナーシップ合意を締結。韓国ナショナルトラストとは環境技術交流、済州島では観光振興アドバイザー、またアメリカ・マウントレーニエ国立公園とは環境バイオトイレ、ニュージーランド・トンガリロ国立公園とは世界遺産交流など、台湾、カンボジアを含め、グローバルな活動を展開している。