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2020年8月5日 14:07
自分だけが忙しくて不満な部下への対処
今日は、ある会社の人事部のリーダーである
Mさんからの
ご相談をシェアします。
Mさんの部署は総勢10名弱の人事部。
部全体が前向きに仕事に取り組めるように、
精力的に仕事をされています。
ところが、その部下の皆さんに
覇気がないのが気がかりで、
Mさんは定期的に面談をしています。
その中の、
給与関係を担当しているSさんは
最近元気がなく、
一対一の面談をしたところ、
仕事が多すぎて
うまく切り回せないということでした。
Mさんは、
「あなたの仕事は部の仕事でもあるから、
回らない時は周りに振ってくれていいですよ」
とアドバイスしましたが、
Sさんは、自分の仕事を人には振れません。
Mさんが「手伝うよ」と言葉をかけても、
「いえ何とかなりますから」と言うだけです。
それで何とかなっているのならいいのですが、
Sさんは毎日遅くまで残業し、
明らかにストレスが溜まっているのが
見えています。
そのうち「そもそも私はこの仕事がしたくて
入社したのではない」と言いだしました。
さて、あなたがMさんの立場なら
どうしますか?
Mさんに、そもそも今の部署が
どうなればいいと思うのか質問してみると、
次の答えが返ってきました。
「全員がそれぞれどんな仕事をしているのか
共有したい。
困ったときは助け合っていける関係を築き、
良い雰囲気で仕事をできるようにしたい」
ということでした。
Mさんにその答えについて、
具体的に何ができますか? と
質問してみると、
「Sさんに『具体的に何がしてほしいか
言ってください』と何度か言ってみましたが、
『いえ、何とかなりますから』の
一点張りなんです。
私もそれ以上強く訊けなくて、
それで、困っているんです」とのことでした。
このやりとりの最中、Mさんの中で
何が起こっているかわかりますか?
理想の状態は思い描いているのに、
そこについて具体的な行動を聞いてみると、
行動ではなく実際の問題の状況が、
答えとして返ってきました。
目の前の、
Sさんとの問題が何ともならないことだけに、
自分の気持ちが向いてしまい、
「そもそもこうなったらいい」という
ビジョン実現のための行動に
関心が向いていないんですね。
このようなことは、
会社にいるとよく出くわします。
Mさんのように、
現状の問題点ばかりに目を向けると、
相手の会話の仕方を変えようとしたり、
そんな行動もとれない人は、
相手の愚痴を言ったりするようになります。
まずは、「ありたい姿」に立ち戻ること。
この場合、私は同じ質問を繰り返します。
私「もう一度聞きますね。
Mさんの思い描くような状況を作るために、
具体的に何ができますか?」
Mさん「Sさんに具体的な仕事内容を
出してもらうしかないですかね」
私「Mさんができることは何かありますか?」
Mさん「Sさんと話はしているんですが……」
私「Mさんの理想の状態は?」
Mさん「全員がそれぞれ
どんな仕事をしているのか共有したい……」
私「それぞれの仕事を共有したいのですね」
ここまでの会話でMさんは、
それぞれの仕事を
見える化することをしていないことに、
気が付かれました。
自分が出来ることに気が付くと、
話は早く進みます。
Mさんは、
「現在のメンバーが抱えている仕事を、
ルーティンと、
緊急的に対応が必要になりそうなものに分け、
それぞれのメンバーに具申してもらって、
それを全メンバーで共有する。
それをツールとして会話すれば、
Sさんも話しやすいし、
今仕事で追われていることが
具体的に共有できれば、
他のメンバーも協力しやすくなりますね!」
と一気にアイデアがあふれ出しました。
話し終わるとMさんは、
「早く会社に行って取り掛かりたいです!」
と言って、足早に帰っていきました。
人は問題が発生すると、
自分の理想は忘れて、目の前の問題だけを
何とかしようとしてしまいます。
そんな時はいったんすべてを俯瞰して、
そもそもどうなったらいいのかと、
未来の理想形を描きなおすことです。
そして、そこに至るために
自分のできることを考えると、
そのプロセスの中で
現状の問題解決策も見えてきます。
でも、一人だと
なかなか気が付きにくいですよね。
ですから、
Mさんのように人に相談することは、
とても大切なことなのです。
あなたも今の問題にばかり
気をとられてはいませんか?
Mさんからの
ご相談をシェアします。
Mさんの部署は総勢10名弱の人事部。
部全体が前向きに仕事に取り組めるように、
精力的に仕事をされています。
ところが、その部下の皆さんに
覇気がないのが気がかりで、
Mさんは定期的に面談をしています。
その中の、
給与関係を担当しているSさんは
最近元気がなく、
一対一の面談をしたところ、
仕事が多すぎて
うまく切り回せないということでした。
Mさんは、
「あなたの仕事は部の仕事でもあるから、
回らない時は周りに振ってくれていいですよ」
とアドバイスしましたが、
Sさんは、自分の仕事を人には振れません。
Mさんが「手伝うよ」と言葉をかけても、
「いえ何とかなりますから」と言うだけです。
それで何とかなっているのならいいのですが、
Sさんは毎日遅くまで残業し、
明らかにストレスが溜まっているのが
見えています。
そのうち「そもそも私はこの仕事がしたくて
入社したのではない」と言いだしました。
さて、あなたがMさんの立場なら
どうしますか?
Mさんに、そもそも今の部署が
どうなればいいと思うのか質問してみると、
次の答えが返ってきました。
「全員がそれぞれどんな仕事をしているのか
共有したい。
困ったときは助け合っていける関係を築き、
良い雰囲気で仕事をできるようにしたい」
ということでした。
Mさんにその答えについて、
具体的に何ができますか? と
質問してみると、
「Sさんに『具体的に何がしてほしいか
言ってください』と何度か言ってみましたが、
『いえ、何とかなりますから』の
一点張りなんです。
私もそれ以上強く訊けなくて、
それで、困っているんです」とのことでした。
このやりとりの最中、Mさんの中で
何が起こっているかわかりますか?
理想の状態は思い描いているのに、
そこについて具体的な行動を聞いてみると、
行動ではなく実際の問題の状況が、
答えとして返ってきました。
目の前の、
Sさんとの問題が何ともならないことだけに、
自分の気持ちが向いてしまい、
「そもそもこうなったらいい」という
ビジョン実現のための行動に
関心が向いていないんですね。
このようなことは、
会社にいるとよく出くわします。
Mさんのように、
現状の問題点ばかりに目を向けると、
相手の会話の仕方を変えようとしたり、
そんな行動もとれない人は、
相手の愚痴を言ったりするようになります。
まずは、「ありたい姿」に立ち戻ること。
この場合、私は同じ質問を繰り返します。
私「もう一度聞きますね。
Mさんの思い描くような状況を作るために、
具体的に何ができますか?」
Mさん「Sさんに具体的な仕事内容を
出してもらうしかないですかね」
私「Mさんができることは何かありますか?」
Mさん「Sさんと話はしているんですが……」
私「Mさんの理想の状態は?」
Mさん「全員がそれぞれ
どんな仕事をしているのか共有したい……」
私「それぞれの仕事を共有したいのですね」
ここまでの会話でMさんは、
それぞれの仕事を
見える化することをしていないことに、
気が付かれました。
自分が出来ることに気が付くと、
話は早く進みます。
Mさんは、
「現在のメンバーが抱えている仕事を、
ルーティンと、
緊急的に対応が必要になりそうなものに分け、
それぞれのメンバーに具申してもらって、
それを全メンバーで共有する。
それをツールとして会話すれば、
Sさんも話しやすいし、
今仕事で追われていることが
具体的に共有できれば、
他のメンバーも協力しやすくなりますね!」
と一気にアイデアがあふれ出しました。
話し終わるとMさんは、
「早く会社に行って取り掛かりたいです!」
と言って、足早に帰っていきました。
人は問題が発生すると、
自分の理想は忘れて、目の前の問題だけを
何とかしようとしてしまいます。
そんな時はいったんすべてを俯瞰して、
そもそもどうなったらいいのかと、
未来の理想形を描きなおすことです。
そして、そこに至るために
自分のできることを考えると、
そのプロセスの中で
現状の問題解決策も見えてきます。
でも、一人だと
なかなか気が付きにくいですよね。
ですから、
Mさんのように人に相談することは、
とても大切なことなのです。
あなたも今の問題にばかり
気をとられてはいませんか?
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