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2020年10月14日 18:42
会議の5分前集合はもう古い
昨年、(株)クラウドワークスの、
吉田浩一郎社長のお話を
聞かせていただきました。
クラウドワークスさんはオンライン上で、
在宅ワーカーと仕事発注業者の、
マッチングを行っています。
2011年に創業し、
なんと3年で上場を果たされ、
現在の社員数は300名以上。
在宅ワーカーは、
今後さらに需要が高まると思われますので、
さらに伸びていくことでしょう。
そんな素晴らしい会社なのですが、
一時期社員の離職が
30%を超えた時期があったそうです。
外から見ればよい会社かもしれませんが、
内側を見ればギスギスした組織。
このままでは社員の生産性が上がらず、
会社の成長が見込めないと
判断された吉田さんは、
金銭的報酬で報いるのではなく、
感情報酬(精神的報酬)で
社員に報いる手法に舵を切り、
今では上場企業のトップ3に入るほどの
評価を得られる会社に成長させました。
具体的にはどうされたのでしょうか?
それは、部下の考え方を徹底的に許容し、
彼らがやりたいことをやらせること。
新入社員でも、「やりたい」と言ったことは
やらせているそうです。
「とにかく見守る、考えさせる。
否定すると今の若者は、二度と上司に対して
意見を言おうとしなくなるから」
吉田さんはこうおっしゃっています。
会社の理念を大切にしながら、
新たなカルチャーを育てておられるのです。
そんな中で課題として挙がったのが、
決められた時間に集まれない人がいて、
会議の開始が遅れるという問題。
その解決策を探る中で、
「集合時間を厳守させること自体に
意味があるの?」といった意見が
出たそうです。
「集合時間は、会議自体に価値があれば、
守るべき時間としてルール化しなくても、
知らせるだけでスムーズに始まるはず」
といったアイデアを部下が出してきたのです。
吉田さんは、
「では会議をする意味を考えよう」と言って、
さっそく実行してみられました。
結果は、さらに遅刻者が増加する始末。
原因は、事前に各人が
その会議にどんな価値があるか、
十分に考えて言語化しなかったためでした。
吉田さんが、
提案した部下たちに対策を求めたところ、
彼らは、それぞれの会議の
共有できる目的を出席者に開示した上で、
「この会議はあなたにとって、
どのような意味を持つか?」
「どうしてそういう意味づけをしたのか?」
を、事前に言語化し、共有することを
決めてくれたそうです。
この時点で意味づけがうまくできない人は、
会議に出席する理由がなくなります。
一方で、もし会議に出席しなかったことで、
必要な仕事の情報が得られないと、
自分の仕事が滞り、
人にも迷惑をかけてしまいます。
それを未然に防ぐためにも、
会議の意味づけを、
個々が真剣に考えるようになりました。
その上で、会議に遅刻した人に対しては、
「あなたはこの会議に
どのような意味づけをしていたのか?」
「会議に遅れたことで、
どれだけ自分の仕事に
マイナスの影響を与えたのか?」
と、問いただすようにしたのです。
その結果、遅刻者はだんだんと減っていき、
しかも会議に向かう姿勢は、
以前とは比べ物にならないほど
主体的なものに変わったそうです。
以前は会議に遅刻してきた人に対しては、
「なんでルールを守らないんだ」
と、会社のルールに合っているかどうかが、
行動を評価する判断基準になっていました。
これだと、会議が自分事になりにくいですね。
吉田さんには、
「上司の言っていることをやらせると、
感情報酬(精神的報酬)は減る」
「自分のやりたいことを考えてやると、
感情報酬(精神的報酬)は増える」
「この感情報酬はだんだん積みあがっていき、
積みあがると居心地がよくなる」
といった考えがありました。
やり方を指示して、
それが決まったやり方だからと
部下にやらせるのではなく、
やりたいと思ったことを考えさせ、
そして実際にやらせてみる。
それによって、
新たなリソースが会社の中に生まれる。
それが組織の生産性を上げるし、
社員の働き甲斐にもつながる、
ということだと思います。
現代は、
社員にとって未来の見えない時代です。
一昔前までは、
「今はしんどくても、
言われたことを
一生懸命やっていればそのうち昇格し、
給料が上がり、車も買えるようになる」
と、未来のために今を我慢せよといった
考えが通用したので、
やり方を部下に押し付けても
従ってくれていました。
今は違います。
給料は下がってもいいから
休みが欲しいと言い、
かといって休みに何かをしたいということが、
特別あるわけでもない。
そんな若者が増えています。
また、将来のお金や成功に、
あまり魅力を感じなくなってきています。
こうした状況の中では、
意見が言いやすい環境を作り、
自発的な行動を促して、
部下の心理的安全性を担保することが、
生産性の向上や離職率低下の鍵なのです。
リーダー自身が良いと思うやり方を
部下に押し付けるのではなく、
方向性を示すことに力を注ぎ、
そこに向かうためのやり方自体は、
やる本人たちに正しいと思うことを考えさせ、
それを実践させる。
人は、自分で考えた事を言葉にすると、
一貫性の法則が働き、
やろうとするようになります。
自分達が考え正しいと思ったことには、
責任を持とうとします。
現場でそれを実践させている吉田さん。
大変説得力のあるお話しでした。
あなたは、生産性を上げるために、
部下に何か考えさせていますか?
吉田浩一郎社長のお話を
聞かせていただきました。
クラウドワークスさんはオンライン上で、
在宅ワーカーと仕事発注業者の、
マッチングを行っています。
2011年に創業し、
なんと3年で上場を果たされ、
現在の社員数は300名以上。
在宅ワーカーは、
今後さらに需要が高まると思われますので、
さらに伸びていくことでしょう。
そんな素晴らしい会社なのですが、
一時期社員の離職が
30%を超えた時期があったそうです。
外から見ればよい会社かもしれませんが、
内側を見ればギスギスした組織。
このままでは社員の生産性が上がらず、
会社の成長が見込めないと
判断された吉田さんは、
金銭的報酬で報いるのではなく、
感情報酬(精神的報酬)で
社員に報いる手法に舵を切り、
今では上場企業のトップ3に入るほどの
評価を得られる会社に成長させました。
具体的にはどうされたのでしょうか?
それは、部下の考え方を徹底的に許容し、
彼らがやりたいことをやらせること。
新入社員でも、「やりたい」と言ったことは
やらせているそうです。
「とにかく見守る、考えさせる。
否定すると今の若者は、二度と上司に対して
意見を言おうとしなくなるから」
吉田さんはこうおっしゃっています。
会社の理念を大切にしながら、
新たなカルチャーを育てておられるのです。
そんな中で課題として挙がったのが、
決められた時間に集まれない人がいて、
会議の開始が遅れるという問題。
その解決策を探る中で、
「集合時間を厳守させること自体に
意味があるの?」といった意見が
出たそうです。
「集合時間は、会議自体に価値があれば、
守るべき時間としてルール化しなくても、
知らせるだけでスムーズに始まるはず」
といったアイデアを部下が出してきたのです。
吉田さんは、
「では会議をする意味を考えよう」と言って、
さっそく実行してみられました。
結果は、さらに遅刻者が増加する始末。
原因は、事前に各人が
その会議にどんな価値があるか、
十分に考えて言語化しなかったためでした。
吉田さんが、
提案した部下たちに対策を求めたところ、
彼らは、それぞれの会議の
共有できる目的を出席者に開示した上で、
「この会議はあなたにとって、
どのような意味を持つか?」
「どうしてそういう意味づけをしたのか?」
を、事前に言語化し、共有することを
決めてくれたそうです。
この時点で意味づけがうまくできない人は、
会議に出席する理由がなくなります。
一方で、もし会議に出席しなかったことで、
必要な仕事の情報が得られないと、
自分の仕事が滞り、
人にも迷惑をかけてしまいます。
それを未然に防ぐためにも、
会議の意味づけを、
個々が真剣に考えるようになりました。
その上で、会議に遅刻した人に対しては、
「あなたはこの会議に
どのような意味づけをしていたのか?」
「会議に遅れたことで、
どれだけ自分の仕事に
マイナスの影響を与えたのか?」
と、問いただすようにしたのです。
その結果、遅刻者はだんだんと減っていき、
しかも会議に向かう姿勢は、
以前とは比べ物にならないほど
主体的なものに変わったそうです。
以前は会議に遅刻してきた人に対しては、
「なんでルールを守らないんだ」
と、会社のルールに合っているかどうかが、
行動を評価する判断基準になっていました。
これだと、会議が自分事になりにくいですね。
吉田さんには、
「上司の言っていることをやらせると、
感情報酬(精神的報酬)は減る」
「自分のやりたいことを考えてやると、
感情報酬(精神的報酬)は増える」
「この感情報酬はだんだん積みあがっていき、
積みあがると居心地がよくなる」
といった考えがありました。
やり方を指示して、
それが決まったやり方だからと
部下にやらせるのではなく、
やりたいと思ったことを考えさせ、
そして実際にやらせてみる。
それによって、
新たなリソースが会社の中に生まれる。
それが組織の生産性を上げるし、
社員の働き甲斐にもつながる、
ということだと思います。
現代は、
社員にとって未来の見えない時代です。
一昔前までは、
「今はしんどくても、
言われたことを
一生懸命やっていればそのうち昇格し、
給料が上がり、車も買えるようになる」
と、未来のために今を我慢せよといった
考えが通用したので、
やり方を部下に押し付けても
従ってくれていました。
今は違います。
給料は下がってもいいから
休みが欲しいと言い、
かといって休みに何かをしたいということが、
特別あるわけでもない。
そんな若者が増えています。
また、将来のお金や成功に、
あまり魅力を感じなくなってきています。
こうした状況の中では、
意見が言いやすい環境を作り、
自発的な行動を促して、
部下の心理的安全性を担保することが、
生産性の向上や離職率低下の鍵なのです。
リーダー自身が良いと思うやり方を
部下に押し付けるのではなく、
方向性を示すことに力を注ぎ、
そこに向かうためのやり方自体は、
やる本人たちに正しいと思うことを考えさせ、
それを実践させる。
人は、自分で考えた事を言葉にすると、
一貫性の法則が働き、
やろうとするようになります。
自分達が考え正しいと思ったことには、
責任を持とうとします。
現場でそれを実践させている吉田さん。
大変説得力のあるお話しでした。
あなたは、生産性を上げるために、
部下に何か考えさせていますか?
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