管理職・リーダーの方々は
日々がんばっているのに、
部下はどうして
思うように動いてくれないのか？ について
書きます。

「部下が思うように動いてくれない」
と聞くと、
部下の方に問題があると
一般的には思いがちです。

確かに、昨今の若者はスマホ世代で、
人とのリアルなコミュニケーションを
とることにも慣れていません。

ちょっときついことを言うと、
感情が顔に出たりするかもしれません。

そんな部下の状態に焦点を当てて、
それを何とか変えようと考える方は
多いのではないでしょうか。

そうすると、
部下を動かす為の質問を学んだり、
何がしかの部下を動かす手段を
探すようになります。

でもこれって、
手段を使って部下をコントロール
しようとしているんですね。

これだと、表面上は
短期的に動くかもしれませんが、
人間の本質からはずれているので
やがて効かなくなってしまいます。

人と人との関係性の本質は、
「理解すること」です。

そして、そのスタートは自分自身です。

自分の在りたい姿を理解し、
自分の価値観を大切にすることで
在りたい姿が確立されます。

その姿に、相手は影響を受けるのです。

「部下が思うように動いてくれない」のは、
リーダーであるあなたの在り方を
示していると言ってもいいでしょう。

「部下が思うように動いてくれない」
と思っているときのあなたは、
どのような感情で、
どんな状態でしょうか？

あきらめたり、妥協したりしていませんか？

あきらめたり、妥協したりしている姿は、
あなたが大切にしたいことを
大切にしている姿でしょうか？

本当に大切にしたい姿は、
部下が成長することに喜びを感じたり、
やる気になる姿に安心したりすること
ではないでしょうか。

常に喜びを感じたり、
安心したりできていないから、
「部下が思うように動いてくれない」と
見えているともいえるでしょう。

要は
「部下が思うように動いてくれない」
と思っている時点で、
リーダーとしてのあなたは
主体性が発揮されていないのです。

なぜならば、相手の反応に
自分も過剰に反応しているからです。

このような状態に陥ってしまうのは、
リーダーの状態が良くないからなのです。

これには環境要因があります。

一つには
個人で能力が高い人は、
部下に仕事を振り分けることが苦手で
自分で抱え込む傾向が強いこと。

上司に相談をすると
評価が下がるのではないか、
と考える人もいます。

そして、参考にできる上司がいないと、
どこにも相談できず孤独感を感じてしまう。

さらには、
業務の停滞や問題発覚は、
管理職が責任を求められるため、
それを避けたい気持ちが芽生えること。

孤独感も
責任を追及されることも
「痛み」の感情を生み出します。

人は痛みの感情を回避しようとします。

こうして
「孤独を避けるため」
「責任追及を逃れるため」
に、仕事をする主体性のないリーダーが
生まれてくるのです。

日本能率協会の調査では、
「より良いマネジメントをするために
身につけたい能力は何ですか？」
の問いに対し、
１．コミュニケーション能力
２．統率力
３．コーチングスキル
と結果が出ています。

これらのマネジメントスキルが
自分の内面とのコミュニケーション力、
自分自身を統率する力、
自分をセルフコーチングするスキル、
であればいいのですが、
相手をコントロールしたいがための
ものであったとしたら、
残念な結果を生むでしょう。

人のマネジメントの基本は
まず自分自身の在り方からです。